地雷部-Log

地雷部(@jira1bu_777)ブログ班による部の活動記録です!

#地雷部-Log Vol.14 自由への旅路を紐解いて・Final〜虹の先、桃の下に自由が咲く〜

どうもShinです!いよいよ「自由への旅路を紐解いて」も最終回。
ついに今回、《ジョー&ジョラゴンー自由の物語ー》のデッキを組み上げることはできるのか。
物語の一旦の結末にぜひご注目ください。

物語を初めから見たいという方は是非こちらからよろしくお願いします!

 

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1.集う切り札が虹の大地を駆ける!

              
《ジョギラスタ・ザ・ジョニー》《The・ジョギラゴン・アバレガン》を制御する為に生み出された、これまでのジョニー、ジョルネード兄弟の集大成とも言える様なカード。
バトル、プレイヤーの攻撃で起動するGR召喚とドロー効果、自身の圧倒的なスタッツが持ち味であり、環境に食い込むことこそなかったものの、ポテンシャルの高い1枚です。
そして意外にもジョーカーズ初の単一カードによる多色カード。
       
       

赤青緑3色というこれ以上ない優秀な色基盤を持ち、そのサイズ感は非常にカウンター向きでした。

       

       
緑ジョーカーズのファッティが《獅子王の紋章》と好相性なことは前々回で触れた通りですね。

《ジョギラスタ》自体はビッグマナとの相性も良いのでジョーカーズがメインでないデッキにおいても遺憾無くその実力を発揮します。
       

       

『5C蒼龍コントロール』。ここで上げるのは概観とはなってしまいますが、《偽りの王ヴィルヘルム》《古代楽園モアイランド》のような大型クリーチャーと肩を並べる彼の勇姿に感動したものです。

 

さて、そんな1人の切り札の話を振り返ったところで、切り札の集団、チーム切札について振り返っていくこととしましょう。

            

《勝熱英雄モモキング》。シールドブレイクに成功するとシンボルのコストを攻撃中に支払うことで召喚できる新能力「キリフダッシュ」を持つ新たなジョーカーズのエースです。
《超戦龍覇モルトNEXT》を彷彿とさせる登場と共にゲームを終える圧倒的なフィニッシャー力を持って現れました。
        

2マナブーストから《ウマキン☆プロジェクト》で6マナに到達し、《ウマキン》のW・ブレイクでキリフダッシュ、《モモキング》でフィニッシュという『シータモモキング』が誕生。十王篇のみのプールでもこの完成度のリストが作れてしまうほど、シンプルに強いカードが増えたのも特徴ですね。
       
同じく十王篇1ブロックから。《ロールモデルタイガー》から射出してもよし、その他のクリーチャーの一撃に追従してもよしというリストに仕上がっています。この頃になると『シータバーンメア』の時代から緩やかに見えていたジョーカーズという枠に囚われない、チームやレクスターズといったシナジーが見えるようになってきますね。

もちろん強力だったのは《モモキング》だけではありません。それ以外の「キリフダッシュ」持ちのクリーチャー達の多くはデッキを支えるポテンシャルの高いカードが多く、今でも強力な能力として活躍しています。

            

《熊四駆ベアシガラ》。例年強力なカードを排出してきたジョーカーズのスタートデッキ出身の彼は、マナ回収能力とそのサイズによって『旅路バーンメア』の潤滑油として活躍しました。
       
       

《ジョギラゴン&ジョニー〜Jの旅路〜》のチェンジ条件であるコスト5以上のジョーカーズを《ヤッタレマン》のアタックで3ターン目にブーストと回収を絡めて行えるというのは強力という他なく、一気にゲームを終えられることも。
勝ち筋に攻撃が絡むデッキの選択肢を大幅に広げていることが伺えますね。

            

《カダブランプー》は現在に至るまで大人気のキリフダッシュクリーチャー。2マナであらゆるクリーチャーをアンタップできる、元のコストも4マナというサイズ感は少し後になってから『鬼羅.star』にて猛威を奮います。
       

                  


《バークアステカA》はターン中のブレイクに応じて2マナまで軽減できるカード。
火自然のスノーフェアリー軸のビートデッキをベースに、1マナクリーチャーで攻め込みながらこのサイズのクリーチャーを呼び出して攻める動きは使っていても新感覚のビートデッキでした。

         

 

そんなそれぞれのデッキで輝く「キリフダッシュ」も十王篇終盤にもなるとチーム切札の力としての結束が見えるように。
         

《勝熱百覇モモキングRevo》を中心とし、《勝熱龍主モモキング》などで「キリフダッシュ」しながら攻め込むデッキ。
《デカブタC》は最低3コストで呼び出せるにも関わらず《ドンジャングルS7》に並ぶパワーと攻撃誘導を持つ1枚です。


2.王の力がやってくる


さて今、まさにリアルタイムで訪れている「王来篇」に関しても振り返っていくことと致しましょう。
先ほど触れた『鬼羅.star』はもちろん、新規モモキング《王来英雄モモキングRX》は恵まれた種族とスピードアタッカーを持つことで《蒼き守護神ドギラゴン閃》のチェンジ先になり、進化クリーチャーの踏み倒し能力で自身だけでもフィニッシュまで持ち込める力を持つことから「シータRX閃」を成立させています。
        

大過ぎる父親こと《勝太&カツキングー熱血の物語ー》と《モモキング》により圧倒的なアドバンテージが得られ、3マナ域から着実にマナを増やしたり、相手の動きを牽制しつつ、時にはゲームを終わらせることもある圧倒的なパワーを持つデッキの中核を担う1枚です。まさに王来の英雄。

そんな《RX》に私が一番最初に注目したのはこのコンボ。
        


《アカシック・ファイナル》。この効果によって手札を《モモキング》で溢れさせ、《カダブランプー》から一気に《荒ぶる大佐ダイリュウガン》にチェンジすることで勝利をもぎ取ります。

という訳でここまで駆け足で振り返ってきた十王〜王来篇ですが、まだまだ新たなカード、新たなデッキの宝庫と言えるでしょう。これからもジョーカーズの可能性は無限大です。
その可能性の行き着く先を私自身、楽しみにしています。
この記事を通して、ジョーカーズ達の未来に思いを馳せていただければと思います。


3.自由は終わらない


………と締めくくった雰囲気を出していますが、最終回の本題はこちらになります。
《ジョー&ジョラゴンー自由の物語ー》のデッキを振り返りながらデッキを作る。

           

はい。正直なところ振り返ったことでより困難になってしまいました。
このカードは5色というあまりにも自由な基盤を使うことでこのカードより遥かに強力なゼニスのカード達や、《聖魔連結王ドルファディロム》のような有色の強力なカードを受け止められる準備万端な36枚をこのカード4枚に費やさなければならず、かといってこのカード単体で勝つことができない、という絶妙なスペックを持ちます。
試行錯誤した中には《透明妖精リリン/妖精のプレリュード》を用いたものや
       

《モモスター ケントナーク》の染色を活用し、《ドンジャングル》から呼び出す形も生まれました。
       

しかしこれでは、《自由の物語》を活躍させているとは言い難いリストでした。
《リリン》の方は既にスノーフェアリー自体がデッキの基盤として完成しており、フィニッシャーも見合うほど強力なものである必要があること、《ケントナーク》の方は《爆龍覇リンクウッド/「お前の相手は俺だ‼ザ=デッドマン‼」》《邪帝斧ボアロアックス》からマナの5以下のクリーチャーを展開するデッキが既にあった(下図参照)のでその劣化と言わざるを得なくなってしまったからです。

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試行錯誤を重ねました。どれほど重ねたか、といえば前回の記事段階では全く形になっていませんでした。そうこうしている内に同コストに《禁断竜王Vol-Val-8》が登場してしまい、フィニッシャーとしての存在意義を完膚なきまでに否定されてしまったこともありました。
それでも、このカードの可能性を模索し続けました。もはや「意地」というほかないでしょう。
その結果がこちらです。
         
ついに《自由の物語》の1つの答えである『自由の物語ハイランダー』を組み上げることに成功しました。
あらゆる方法で《自由の物語》の降臨までの時間を稼ぎ、デュエル・マスターズの潤沢なカードプールを惜しむことなく注ぎ込んだ、まさに自由を体現する様なデッキが組み上がったと思います。
ハイランダーという発想に至ったのは「このカードの一歩足りない性能はリミテッドにおいて強力なカードと通じるものがあるのでは?」という点から。40枚きっちりとブースト、防御札、フィニッシャー、メタカードという役割に分けて緻密に構築された「デッキ」という枠の固定概念を覆す、自由な発想がこのカードを輝かせる為には必要だったのです。
このデッキはデュエル・マスターズが続くかぎり、その無限とも言えるプールによって強化されていくことでしょう。
まさに物語は終わることなく、次の世代へ受け継がれていくのです。

 

4.終わりに


まずは前回の記事から3週間以上の感覚が空くという、読者の皆様、協力頂いているライターの皆様に多大なるご迷惑をおかけする形になってしまい、大変申し訳ございませんでした。連載を始めた時から、工数ばかりがかかってその割に分量が薄くなるという効率とは程遠い記事構成で進めてしまったことを今になって激しく後悔しております。
何度か強さをまとめきれないカードや、成立の歴史や構築の詳細、投入されているカードの時期などの確認に時間をかけたアーキタイプに直面したり、最大のコンセプトである《自由の物語》のデッキが本当に全く組み上がらない(マジで組み上がらなさすぎてエタる恐怖に震えながら捻り出していました。)などの困難を乗り越えられたのは皆様の優しさによるものだと思います。

チーム切札は、仲間との絆というものを何よりも大事にしている。それはモモキングが、仲間の手助けなしでは決して勝つことができないと知っているからだ。ー《飛べ!イカロソくん》プロモ版フレーバーテキスト

 

本当にこのフレーバーテキストが示す通り、デュエマを共に遊ぶ仲間の力がこの記事をこのような形で結べる結果を呼び込んでくれたのだろうと思います。ジョーカーズだけでなく、皆様の力を借りて記事を終わらせられること、この場をお借りしてお礼を申し上げたいと思います。

 

ですがまだまだ地雷部-Logは終わりません!!!!!!
地雷部ではこうした自由なデッキ作りをもっと世に広めるべく、更なる企画に着手致します!

その名も#地雷部俺デッキフィーチャー!!!!!!
部員の皆様の中から希望される皆様の面白デッキから驚く様なコンボのデッキまで、あますところなくお届けできればと思っています!!!
この記事の裏でライター陣も牙を研いでいます。私もこれまでの記事で紹介しきれなかったデッキについて、取り上げようと思っています。

皆様の前に自由の物語を超える、自由なデッキを届けるべくがんばりますので、これからも地雷部-Logをよろしくお願いします!!!!!

それでは次回、#地雷部俺デッキフィーチャー第一回でお会いしましょう。
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#地雷部Log Vol.13 自由への旅路を紐解いて・その4〜渦巻く嵐の中を行く〜

どうもShinです!ついにシリーズも4回目。最後まで気を引き締めて駆け抜けていこうと思います!
今回は激動の超天編に生まれた、流れる水の力を手にしたジョーカーズ達について。
前回までの彼らの軌跡はこちらからどうぞ!

1.運命を変える嵐の力!「Jトルネード」!

《BAKUOON・ミッツァイル》時代となったデュエル・マスターズ。前回紹介した『赤緑ジョーカーズミッツァイル』は始まりに過ぎず、数々の『ミッツァイル』デッキがその殿堂入りまで駆け抜けていくこととなります。
中でも水ジョーカーズの精鋭、《スゴ腕プロジューサー/りんご娘はさんにんっ娘》、無法地帯となったデュエル・マスターズのルールを再定義した《全能ゼンノー》らによって『シータ(青赤緑)ミッツァイル』が成立していきます。
          
         
通常弾第3弾「零誕! 魔神おこせジョルネード1059!!」と特殊パック「必殺!!マキシマム・ザ・マスターパック」収録の強力な面々を凝縮し、脇を固める強力なGR召喚効果持ちでまとめたデッキ。《ダダダチッコ・ダッチー》から踏み倒せる圏内に《エモG》がいたり、《スゴ腕プロジューサー》が《マリゴルドⅢ》から呼び出せたりとGRゾーンを中心にあらゆるリソースが渦を巻くように連携していくデッキでした。
 
そんな荒れ狂う環境の最中、ジョーカーズ達は新たなる能力「Jトルネード」を獲得していきます。
「Jトルネード」は攻撃時手札にジョーカーズを戻すことでさまざまな効果を発揮します。
盤面を増やすGR召喚との相性が良く、さらには新たに離れた時に発動する能力やG・0を持ったクリーチャーも合わせて登場し、これまでの能力以上に攻撃的な能力という印象が強いですね。
中でもGRクリーチャーの持つ「Jトルネード」は強力なものが多く、《ミッツァイル》《MANGANO-CASTLE‼》のようなスピードアタッカーを付与するGR召喚カードと組み合わせられていました。
 
『シータ(青赤緑)ミッツァイル』は光のトリガーを採用する形が流行った後、ジョーカーズを基盤とした構築が主流になり、そのまま『シータ(青赤緑)バーンメア』に繋がる系譜へと発展していきます。
        
        
前回も取り上げた《ジョラゴン・オーバーロード》やトリガーブロッカーのクリーチャー面とGR召喚呪文を合わせた《バリスイトーヨー/水筒の術》などが『ガチヤバ4!無限改造デッキセットDX!! ジョーのビッグバンGR』で追加され、メインデッキはより磐石に。さらには《無限合体ダンダルダBB》という強力な1枚を手にしたことで、「《”魔神轟怒”万軍投》から展開したGRクリーチャーでリソースを得ながらそれを《ミッツァイル》で破壊して出し直し、《ダンダルダ》などから《機術士ディール/「本日のラッキーナンバー!」》でトリガーを封じながら勝つ」、というデッキとしての大きな動きが確立しました。その他の部分を全てメインの動きのサポートに回せるようにした構築は今見ても圧巻の一言です。
《ミッツァイル》、《「本日のラッキーナンバー!」》、《万軍投》の3枚は《夢のジョー星》と共に、次に取り上げる強力なデッキでも猛威を振るうこととなります。
 
 

2.環境を荒らし回る轟く爆音!『赤青ジョーカーズミッツァイル』!

       
       
《ザババン・ジョーカーズ》《メラメラ・ジョーカーズ》によって《万軍投》を軽減して前述の『シータ』以上の速度での展開を可能にし、そうして得たリソースを全て《ジョー星》のコストとして利用。その後に《ミッツァイル》をキャストし、《ジェイ-SHOCKER》《「本日のラッキーナンバー!」》でトリガーを牽制して勝つ。『赤青ジョーカーズミッツァイル』はその圧倒的なポテンシャルを活かし、特にこの時期の2ブロックを席巻しました。
《夢のジョー星》は登場当初こそこのカードでアドバンテージを得られる展開力がジョーカーズになかったものの、GR召喚によって強さが激変した1枚。GR召喚によってノーコストで使用の為の盤面を整えることができ、実質的な3ドローに加え、《ミッツァイル》召喚のための火1マナを産むという芸当もできました。《ミッツァイル》でコストにしたGRジョーカーズ達を出し直すことでアンタップして再度詠唱、というプレイもできたりとこのデッキにおける速度の中核を担っていたカードでした。
 
         
                               
これは呪文を唱える回数が《次元の嵐スコーラー》のG・0を満たせるので採用された型。展開力が《ジョジョジョ・マキシマム》のG・0を満たせる点にも注目ですね。
ほかにも《オケ狭間 寛兵衛》によって自身で2枚ジョーカーズを並べながらブロッカーを用意できたり…と小回りの効くデッキだった印象です。
         
         
対ミラー用チューンも発掘。《Wave All ウェイボール》と《万軍投》で《ジョー星》を即座に唱えられるようにし、《フンバルさん/フンバ・フライ・ダイ》での除去なども組み合わせてより速く、よりテクニカルな型でした。
 
そんなミッツァイルも年が明け2020年1月1日に殿堂入り。環境面で言えば『4Cドッカンデイヤー』に《プロジューサー》が潤滑油兼ループパーツとして採用されたり、『バーンメア』が台頭したりとまだまだ話題の尽きないジョーカーズ。ですがこれ以降は私よりも詳しい方にお譲りして、水ジョーカーズのマスターカードについて語ることと致しましょう。
 

3.ターンの終わりが嵐の始まり!

《ジョリー・ザ・ジョルネード》。水ジョーカーズのマスターカードにして、相手ターン終了時に10コストになるようにジョーカーズをバウンスすることで踏み倒すことができます。「バトルゾーンに出す」テキストも当時流行の踏み倒しメタは「相手のターン中」であることが多くくぐり抜けることができ、アンブロッカブルを付与しながらGR召喚を3回行うまさに嵐を呼ぶ男
当然最初に組み合わせるのは《ジョット・ガン・ジョラゴン》
       
       
 
遂に《ヤッタレマン》を抜いたジョラゴンが可能になってしまいました。《ジョラゴン》を狙いに行く過程でついでに「マスターJトルネード」を狙いに行くこともでき、《プロジューサー》で盤面を減らさずに《ジョラゴン》を展開できる他、《ゴッド・ガヨンダム》《The ジョラゴン・ガンマスター》でディスカードしながら攻められるのも注目ですね。
         
                                 
《ジョルネード》も《ソーナンデス》圏内なのでそれを中心とした展開を目指して組んだデッキ。
《バンオク・ロック》はGR召喚しつつ4マナのブーストとなり、GRの展開量次第では一気に高打点になる器用な1枚。
GR召喚と《ミッツァイル》の相性がいいならば然り、類似する軽減効果を持つ《ジョラゴン》も強化され続けるという訳ですね。
そんなジョラゴンも本能を解き放ち、ドラゴンを超えたドラゴンへと進化します。
 
         
         
 
《The ジョギラゴン・アバレガン》。自身のマスター・ドラゴン種族とシールド1枚を自ら割る効果によってアタックチャンスで唱えられ、墓地ではなくシールドに重ねるので回収可能な《天ニ煌メク龍終ノ裁キ》を用いての連続攻撃が持ち味でした。
自らブレイクする効果とGR最大のコストである6コストを持つ点から《革命類侵略目パラスキング》とも相性がよかったり、《星龍の記憶》《オールデリート》《煌銀河最終形態 ギラングレイル》などで豪快なフィニッシュをする型も誕生しました。
物語ではこの《アバレガン》を制御する竜騎士としてあの男が虹色の力を手にするのですが、それについては次回、最終章で触れることにしたいと思います。
 

4.嵐の後には虹がかかる

こうして火・自然・水のジョーカーズを全て振り返ることができました。本当にここまで長かった……
なぜか水文明に関しては1枚のビートジョッキーについて振り返っていたような気がしますが、流石に基盤の大部分はジョーカーズだったので触れようとしたら記事をほぼ乗っ取られてしまいました…恐るべし《ミッツァイル》。
さてそんなこんなで、単色のジョーカーズ達の物語を全て辿ることができました。改めて振り返ることで「自分がどういう思考でデッキを組んできたのか」「環境がどう推移し、その度にどういう意図でデッキが生まれてきたのか」という記録が残っていて嬉しいな、というのが率直な感想です。登場してからずっと第一線を走り続けている彼らに今まで以上の敬意と、ますますの親愛を注ぎながら記事を書き続けてきました。
 
しかしまだまだここで終わらないのがジョーカーズ。歴史という物は今この瞬間も紡がれています。
新たに虹の力、多色の力を手にしたジョーカーズ。英雄の魂と共鳴し、歴史の光と闇を見たジョーカーズ。
そのキャンバスがまた白紙に戻り、ゼロからスタートする時に物語はどうなるのでしょうか。
それでは次回、いよいよ今まさに最前線を駆け抜けるのジョーカーズ達をまとめながら《切札ジョー&ジョラゴン −自由の物語-》のデッキを組み上げて締め括ることにしたいと思います。
最後までどうか、お付き合い頂ければと思います。
それでは次回「自由への旅路を紐解いて・Final」でお会いしましょう。
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#地雷部Log Vol.12 自由への旅路を紐解いて・その3〜大地を駆ける変革の力〜

どうもShinです!第3回目を迎えました「自由への旅路を紐解いて」
今回は自然ジョーカーズについて振り返りながら《切札ジョー&ジョラゴン-自由の物語-》に繋がる物語を紡いでいくことと致しましょう。
前回までの記事はこちらからご覧ください。

 

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1.大地を大きく変える力!「Jチェンジ」!

自然文明の力を手にしたジョーカーズが手にしたのはその能力を持つクリーチャーの攻撃時、指定したコスト以下のマナゾーンのジョーカーズと入れ変わる「Jチェンジ」!
前回火文明で獲得した「J・O・E」よりもトリッキーな早出し効果であり、文明指定もないのでこれまた新規が増えるほど強化されていく拡張性の高さが売りです。
《ヤッタレマン》に次ぐ第2の初動として《タイク・タイソンズ》、ジョーカーズの《青銅の鎧》こと《メイプル超もみ人》、8以下のジョーカーズを相手の盤面を踏み越えながら呼び出せる《ソーナンデス》が『双極篇第3弾 †ギラギラ†煌世主と終葬のQX!!』に収録。
『バーンメア』などで活躍する驚異の盤面処理とブーストによりチェンジ先を確保しながら殴れる《グレープ・ダール》もこの時期に『ペリッ!!スペシャルだらけのミステリーパック』に収録されています。
2→4→6ムーブの再現性が非常に高まり、最初に注目されたのはもちろん『ジョラゴンジョーカーズ』。
          
画像は自分が調整していた一例。《ドンジャングルS7》が好きということが伝わってきます。
最初期こそループ特化の『無色t赤青ジョラゴン』の方が優勢でしたが、研究が進みこの年度の日本一決定戦殿堂構築で優勝を果たします。

dm.takaratomy.co.jp

《名犬機ワンコピー/101匹コピット大冒険》《オラマッハ・ザ・ジョニー》などの高コスト帯カードであっても《ソーナンデス》《キング・ザ・スロットン7/7777777》などで容易に踏み倒すことができ、マナリソースも安定していたのでどんな形でもデッキが組みやすくなった印象です。


        
こちらは捲り上等!踏み倒し上等!なジョーカイブのデッキ。第1回の《バレット・ザ・シルバー》軸のデッキを自然文明の力で安定させています。

注目ポイントは《ソーナンデス》《ワンコピー》で2種類の《キング・ザ・スロットン》、《シルバー》へのアクセス手段を増やしていること。
《ジョット・ガン・ジョラゴン》で展開し切った面々を戻して《ガヨウ神》などで捨てながら能力を使いつつ、山札は《ポクチンちん》で調整することができます。
ちなみに前回触れられなかった火文明バージョンも比較用に。

             

基本的な動きは緑の方と変わらないのですが、こちらの特徴は《カツラデランス/「アフロ行きま〜す‼︎」》《ハロウェーイ》《ビックラボックス》の連鎖。これは前回紹介した《ボルシャック・モモキングNEX》のデッキにも応用したテクニックです。

余談ですが《ビックラボックス》というカード、実はなかなか面白い動きをするので今でも使ってみたいのですが…果たして。
こうしてみると火文明の力で爆発力が、自然文明の力で安定性が高まっているのが伺えます。


《オラマッハ》は少し先の時代に『赤白轟轟轟』や『ジョラゴン』を見てカウンター型を構築した印象が強いですね。

    

    
超天編に突入してからすぐの構築ですが、ほぼ双極編のカードを主力として使っていました。

《灰になるほどヒート》、《7777777》、《マン・オブ・すて〜る》《行燈どろん》というトリガーに加え、《サイコロプス》《ポクチンちん》という強烈なメタカードで動きを止めつつ、《ドンジャングル》《アイアン・マンハッタン》という相手にプレッシャーを与えるカードで蓋をして勝つ。個人的にはこのどっしりと構えたカウンター戦法が大好きで、《ドンジャングル》登場以降には毎シリーズ同様のデッキを組んで遊んでいます。

この後、火自然のジョーカーズは文字通り環境に対抗する兵器を得て超天に突入するのですがその前に独自のアーキタイプとして成立した密林へ踏み込むことと致しましょう。

 

2.ひっくり返る世界!『チェンジザドンジャングル』!

        
《ドンジャングルS7》。このカードはまさに「切り札」としてジョーカーズの枠を飛び越えた活躍を見せた1枚です。
このカードの登場以前、『チェンジザダンテ』と言われる《龍装艦チェンジザ/六奇怪の四〜土を割る逆瀧〜》と各種シノビでリソースを得ながら攻撃を受け切り、《チェンジザ》か《斬隠双頭龍バイケン》から《時の法皇ミラダンテⅫ》にチェンジし《奇石ミクセル/ジャミング・チャフ》で蓋をするデッキが存在しました。
しかし《ミラダンテⅫ》は第3弾発売前に殿堂。そのリペアとして《チェンジザ》が踏み倒し圏内だった《ドンジャングル》に白羽の矢が立ちます。

        
最初期の《気高き魂 不動》を合わせての完全ロック構築。
攻撃誘導を持つ《ドンジャングル》に《不動》による耐性を持たせ、《超機動罠デンジャデオン/地獄極楽トラップ黙示録》でシールドを削っていきます。《不動》の弱点である破壊に対しては《Dの楽園サイケデリック・ガーデン》を展開してケア。
この頃は「革命チェンジ」と《不動》の相性が悪いためまだ《ミラダンテⅫ》を採用していませんが、後に《ドンジャングル》と合わせて採用されるようになります。

《ミラダンテⅫ》が採用されるようになって以降は超次元・超GRゾーンを採用して更に安定性を高め、《Dの牢閣メメント守神宮》とニンジャ・ストライクを組み合わせた耐久力の高いデッキに仕上がっていきます。
                                 
          

         
《クイーン・アマテラス》が《ドンジャングル》圏内なのを活かして《ア・ストラ・ゼーレ》を呼び出したり、超次元呪文から《時空の戦猫ヤヌスグレンオー》を呼び出して《チェンジザ》で即攻撃できたりとテクニカルな小技の多いデッキだった印象です。
ジョーカーズが『ジョラゴン』と『ドンジャングル』という二大アーキタイプを排出して環境を席巻していたの束の間、超天へ轟くあの爆音が聞こえてきます。

 

3.大地に還る轟く爆音!『火自然ジョーカーズミッツァイル』


超天編に突入し、爆音と共に現れたビートジョッキーの問題児、《BAKUOOON・ミッツァイル》
『火光メタリカミッツァイル』として注目を集めたのも束の間、その圧倒的な展開力を活かして次なる基盤としたのは我らがジョーカーズでした。

         

 


初期はおなじみ《ジョジョジョ・マキシマム》《単騎連射マグナム》を使っての封殺フィニッシュが中心でしたが、中期からは《テレビジオン》《バングリッドX7》、または《ポクチンちん》で《ミッツァイル》の召喚に使ったリソースを戻しながらGR召喚の回数を稼ぎ、《ツタンメカーネン》によるループも可能な組み合わせが発見されていきます。
ここでDM編で登場していた《夢のジョー星》への注目が集まっていきます。このカードの最大の特徴は盤面コストのみで手札マナに干渉できる点。GR召喚、特に《ミッツァイル》の特性とも非常に相性の良かったこのカードは超天編の間注目を集めていくこととなります。

 

ちなみに火自然の純正ジョーカーズも地味に強化されています。
安定したブーストに加えGR召喚で盤面の頭数を増やすことができるので《メラビート・ザ・ジョニー》の効果が最大限発揮できるようになりました。
         

         

GRによる安定性を増しながら、水文明GRジョーカーズまで組み合わせて《王盟合体サンダイオー》の最大出力を狙った構築。
やはり『ガチヤバ4!無限改造デッキセットDX ジョーのビッグバンGR』収録カードはどれも強力ですが、自然文明という点から注目なのは《ジョラゴン・オーバーロード》。待望の純正ジョーカーズのブーストに加え、展開に応じてGR召喚を行うこともできます。

自然ジョーカーズとGR召喚を組み合わせ、こんなデッキを組んでいた時期もありました。

                           
        

地雷部御用達、《獅子王の紋章》ジョーカーズ。《ミステリー・キューブ》の枠は《ドント・ラフーイ/ネオン・ジオング》だったりした時期も。決して癒着ではないですわよ
もともとは《オラマッハ》と《DX銃斬首領SEVEN》の効果で「相手ターン中に盾を吹き飛ばす」をコンセプトに始まったのですが、《スターダム・スタージアム》《パック・リーマン》のような優秀な除去持ちが多いことでそちらが優先になりました。

第2回で触れた《バーンメア・ザ・シルバー/オラオラ・スラッシュ》を中心とした『バーンメア』も時期的にはこの辺り。
これまた自然文明における注目カードは《グレープ・ダール》と言えるでしょう。
このカードと《灰になるほどヒート》によってコスト5〜6以下のジョーカーズは他のコスト帯よりも展開しやすくなっています。
Jチェンジには文明・カードタイプの指定のどれもないので最新カード「スター進化」でも踏み倒すことができます。
それによって生み出されたデッキがこちら。
    

『火自然ケントナーク<ディルガ,star>』。

初動の2コストクリーチャーから《バングリッド》→《王来英雄モモキングRX》や《ダール》→《ケントナーク<ディルガ,star>》と繋がっていきます。

ジョーカーズ比率が控えめな時はVaultなどで収集したサンプルリストを組み合わせたデッキだったりしますが、このようにジョーカーズのみでの構築を必要とせず、一つのデッキとして、1枚の「切り札」として成立するのを見ると、『無色t青ジョーカーズ』の時代から振り返っている身としては何か感慨深いものがあります。
そんな「切札」達が集まったチームに関しては、5回目で触れていくことにしたいと思います。


4.巻き起こる嵐の渦中へ


獲得した文明も2つ目、ここまで振り返ってみても《自由の物語》に繋がるヒントの多いカード達が多いように感じました。
マスターカードである《メラビート・ザ・ジョニー》と《オラマッハ・ザ・ジョニー》とを比べてもその特性の違いがわかるかと思います。《メラビート》はヒロイックで豪快な踏み倒しと全体除去を、《オラマッハ》は全体除去もバトルによるものであり、呪文の打ち消しやマナ回収などサポート的な能力が多い1枚です。
獲得した文明によってこれほどまでに特徴が大きく異なるというのもジョーカーズの魅力、不思議さだと感じています。
そんな掴み所のない彼らが次に手にするのは流れる水の力、運命を回す嵐の力。
自由の物語を振り返るこの記事もいよいよ折り返しですが、最後までどうかお付き合い頂ければと思います。
それではまた次回の記事でお会いしましょう。記事の感想はハッシュタグなどでお願いします。

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#地雷部Log Vol.11 自由への旅路を紐解いて・その2〜その弾丸は紅に染まる〜

どうもShinです!「自由への旅路を紐解いて」シリーズ2回目となりました!
今回も物語において最初に仲間にした火文明ジョーカーズについて振り返りつつ、《切札ジョー&ジョラゴンー自由の物語ー》の構築に繋がるヒントを探っていきましょう。
《自由の物語》とジョーカーズの始まりについては前回の記事も合わせてご覧いただけると嬉しいです!

 

jiraibu-log.hatenablog.com

 

 

 

1.爆ぜる情熱!「J・O・E」!


前置きもほどほどに、さっそく彼らの新能力に触れていく事にしましょう。
火ジョーカーズの最大の特徴、それは同時期のビートジョッキーの持つ「B・A・D(バッド・アクション・ダイナマイト)」をモデルに改良を重ねた能力「J・O・E(ジョーカーズ・オーバー・エクスプロード)」という軽減能力にあります。
これがまぁ強い。
B・A・Dの場合、コストを軽減した代償に終了時に自身を破壊する必要がありますが、J・O・Eは山札の下に置くだけで良く、更に1枚ドローすることができます。アニメでも《ダチッコ・チュリス》に「ズルいっす〜」とボヤかれていましたね。

自分達の方が後年ズルっぽい能力いっぱい貰ってる気がしますがお互い様という事で…
《ヤッタレマン》などその他の軽減と組み合わせられる他、J・O・Eは複数同時に持つ事ができる(!)為、手札交換と展開の補助を兼ねた驚異の能力でした。
初年度こそ様子見と言えるような控えめさでしたが、双極編からは妥協のない強力な顔ぶれがおまけのように持っている効果になっていました。恐るべしJ・O・E。

マスタークリーチャー《メラビート・ザ・ジョニー》はそんなJ・O・E持ちを召喚時に2体踏み倒す必殺技「マスター・W・メラビート」を有した超強力なクリーチャー。
初年度の火ジョーカーズは《メラビート》を軸とした大型展開から一気にゲームを終わらせる豪快なデッキでした。
                                 


『誕ジョー!マスタードラゴン!!~正義ノ裁キ~』にて《ヤッタレ総長》《王盟合体サンダイオー》が、 『誕ジョー!マスター・ドルスザク!!~無月の魔凰~』に前回も取り上げた《ジョジョジョ・マキシマム》が収録。《サンダイオー》はかの《ボルメテウス・ホワイト・ドラゴン》を思わせる焼却能力と攻撃先変更不可効果を持ち、10コストと重いこのカードを《ヤッタレマン》《総長》などを絡めて軽減した《メラビート》で踏み倒し、《サンダイオー》対象に《マキシマム》を唱えてワンショット、という火ジョーカーズの必勝パターンが完成します。
《ヤッタレ総長》は場持ちが良く、デメリットのない軽量火ジョーカーズとして活躍します。特に《メラビート》以降は盤面の数が重要になるので、同時期の《堕魔ドゥシーザ》で処理されない3000というパワーは大きな意味を持ちました。

         

年度マーク限定構築(全国大会のレギュレーション)で活躍しており、エリア代表戦でもその名前を見る事が多かった印象を受けます。殿堂構築では《ゼロの裏技ニヤリー・ゲット》を備えた『コントロールジョーカーズ』に軍配が上がっていましたが…

双極編では『轟快!! ジョラゴンGo Fight!』で《アイアン・マンハッタン》、『逆襲のギャラクシー 卍・獄・殺!!』で《サイコロプス》《ムシ無視のんのん/灰になるほどヒート》、『 デュエマクエスト・パック〜伝説の最強戦略12〜』で《ドンドド・ドラ息子》が加入。
《ジョット・ガン・ジョラゴン》と相性の良い《マンハッタン》はもちろん、火文明の《オリオティス・ジャッジ》とも言える効果を持ち、キャントリップとしても優秀な《サイコロプス》と強力な顔ぶれが揃いますが、中でも強力なのは《ドンドド・ドラ息子》。

《ジョジョジョ・ジョーカーズ》と同様の回収効果に加え、手札の火文明ジョーカーズにJ・O・Eを与えて展開を加速する1枚として火ジョーカーズを強力なデッキへ仕上げます。

後には「キリフダッシュ」などとの組み合わせに注目が集まるなど、いつまでも新しい火ジョーカーズが現れるたびに強くなっていくカードです。
        

 

さて、前回《アイアン・マンハッタン》のスペックの高さは他のデッキでも活かせるのではないか?という事に触れましたが、その検証の結果もジョーカイブに存在しました。
         
         
双極〜超天2ブロックでの一案として考えていた『オーラコントロールマンハッタン』です。

《無修羅デジルムカデ》《凶鬼02号ドゴンギヨス》での場とマナのタップイン、《DROROOON・バックラスター》によるバトル、《ゲオルグ・バーボンシュタイン/ゴースト・タッチ》ハンデスと追撃のパワーマイナスで完全にコントロールしてから、《マンハッタン》でフィニッシュするデッキです。
このリストを見ても分かる通り《マンハッタン》の最大の特徴は何よりもそのロック能力。

これを活かさない手はないだろう、ということで新たにこんなデッキを生み出しました。
         
ランデスマンハッタン』。
《モモキングー旅丸ー》や《サイコロプス》で展開を牽制しつつ、《ドンジャングルS7》と《マンハッタン》でロック体制を構築する一品。《旅丸》の存在も大きいですね。強力な赤緑のクリーチャーも増えたので《メラビート》を組み直す、というのも面白そうですが、それに関してはシリーズ5回目の「多色編(仮題)」で触れる事にしましょう。

2.滾る灼熱!《灰になるほどヒート》がもたらす可能性!


これは個別の項目にしたかったので前項ではあえて触れませんでした。
双極編以降の火ジョーカーズ、ひいてはこれ以降のジョーカーズの方向性はこの《ムシ無視のんのん/灰になるほどヒート》が決めているといっても過言ではないでしょう。
クリーチャー面のバトル時パンプとバトル勝利時の5以下ジョーカーズの踏み倒し、呪文面のコスト6以下のジョーカーズ全てを対象とする踏み倒しとバトルによる除去を含めた驚異的な1枚完結のカード。

このカードの最大の特徴は文明の指定がないこと。コスト6以下の新カードが増えれば増えるほど強くなっていく1枚です。
登場初期は《サイコロプス》と組み合わせて《オリオティス・ジャッジ》的な運用がされていました。
         
前回掲載したものと同じリストですが、火文明の新規という目線から見るとこのリスト以降『ジョラゴン』はループを獲得し、《ワイルド・シールド・クライマックス》などのcipが強力なカードが多く採用されていくこととなります。

         


自然のジョーカーズが登場すると《灰になるほど》から《ソーナンデス》などのJチェンジ持ち、そこから更に高コストの緑ジョーカーズや《ジョット・ガン・ジョラゴン》に繋ぐ形も登場。しかしその後は火文明としては《マンハッタン》を採用するのみで、自然ジョーカーズを中心とし、ループをメインにした構築が主流となっていきます。
         

 

最近では《グレープ・ダール》と互いにアクセスでき、メタクリーチャーを処理しながら《バーンメア・ザ・シルバー/オラオラ・スラッシュ》を呼び出してGRから《無限合体ダンダルダBB》《せんすいカンちゃん》を狙って使い回す動きなど強力なムーブを中心に各種『バーンメア』というアーキタイプの中核となっている印象が強いですね。

         
         
Vaultに保存されていたリストの中にはこんなものが。純正のジョーカーズというよりは《灰になるほど》をベースとしたジョーカーズのGR召喚パッケージを安定して出せる構築として仕上がっています。この「ジョーカーズに囚われない構築」を可能にしたのもこのカードの強さと言えるでしょう。
このリストには《エモG》という継続的なリソース元となるカードも採用されていますが、このカードも漏れなく《灰になるほど》圏内。《スゴ腕プロジューサー/りんご娘はさんにんっ娘》なども呼び出せ、改めてその範囲の広さが分かりますね。

      
      

《ジョギラゴン&ジョニー 〜Jの旅路〜》登場以降はジョーカーズ比率が高まると共に《ムシ無視のんのん》としても活躍していく事となります。
《旅路》登場以降は緑ではなく高コスト帯に多かったSA持ちJ・O・Eを活かした速度重視のタイプも生まれました。
       

《灰になるほど》は《王来英雄モモキングRX》はもちろん、進化の踏み倒しを規制するテキストもないため、《アルカディアス・モモキング》《熱血英雄モモギンガ》なども射程圏内です。

実は登場以降毎年ブロックマークを獲得していたりするので今後の更なる活躍に期待ですね。

     
     

 

 


3.解き放て勝ちへの情熱!物語は轟く速さで「NEX」Tへ!

ここまで大きな火ジョーカーズのポイントを解説してきましたが、まだまだ火ジョーカーズは魅力的なカードに溢れています。
最近では十王篇のマーク付きカードには大きく影響を与える新規は少ないものの、特殊パックや王来篇にかけても火文明の力が活用されています。

《カツラデランス/「アフロ行きま〜す!!」》《ほめほめ老/ほめほめ老句》

 

共に7コストのクリーチャー面と2コストのルーター呪文を備えるツインパクト。

双極編期からの『墓地ソース』で活躍するカード達です。

      

文明を獲得すると「ジョーカーズ」という枠を超えて活躍するようになる例は他にも多いですが、このカードはかなり『墓地ソース』のカードという認識が強いのではないでしょうか。

それ1枚でも大きくデッキに寄与する、まさに「切り札達」という名に相応しいカード達です。

 

《ニクジール・ブッシャー》

このカードはジョーカーズというより、ビートジョッキーの最強マスターカード《”轟轟轟”ブランド》と組み合わせた『赤単轟轟轟』で目にした人が多いのではないでしょうか。

       

1コストクリーチャーを生贄に、手札を2枚減らして《”轟轟轟”》の召喚を補助しつつ6000の2打点を用意できるというのは他のカードにはできない芸当でした。

後年は《バークアステカA》のデッキなどで活躍しています。

       

《プリプリズン》


「革命0」効果で《灰になるほど》以上の踏み倒しが狙える点が注目な1枚。
       
ジョーカイブからはこちら。《生命と大地と轟破の決断》殿堂前に組んだ『オーロラプリズンVチャロン』。
《旅路》と《プリズン》で《Vチャロン》へのアクセス先を増やし、《禁術のカルマカレイコ》には《決断》でアクセスすることができるように仕上げています。

        

                              
これは《プリプリズン》を使って頭数を稼ぎ、《ダンダルダ》から《オールデリート》を放つデッキ。
《ニクジール・ブッシャー》や《花美師ハナコ》などを使って革命能力の起動も狙っていきます。
《プリプリズン》+《シャダンQ》など簡単にマスターJトルネードのバウンス元を用意できるように仕上がっているので《ジョリー・ザ・ジョルネード》でGRの試行回数を稼ぐこともできます。

 

《ボルシャック・モモキングNEX》


さて時が一気に進み、こちらは王来篇第1弾のKGM。
数多の火文明ドラゴンの持つ山札上からの踏み倒しを極めた1枚。《ボルシャック》の名にふさわしい墓地を参照してのパンプも備えています。
         
そんな能力を十二分に活かし、オリジナル環境を席巻する『赤緑ボルシャック』の中核を担う1枚となっています。
ずっとジョーカーズを推していた身としては、「ボルシャック」で「火文明」で「ドラゴン」というデュエル・マスターズにおいて重要な要素を持つカードがジョーカーズであるということに感動していたり。

        
こちらはジョーカーズであるということを活かして組み上げた『赤単モモNEX』。
《ドラ息子》や《灰になるほど》で《モモキングNEX》にアクセスし、《ハロウェーイ》や《カツラデランス》を捲って展開していきます。「スター進化」と「J・O・E」の相性の良さはもちろんのこと、火単色ジョーカーズに多い墓地に落としてからの踏み倒しとモモキングのパンプアップ能力などの噛み合いが綺麗なので、予想以上にスムーズに動いてくれるリストです。

《キャンベロ<レッゾ.star>》


遅筆が功を奏し、取り上げることができました。《ブンブン万太郎》に次いで、「侵略」を獲得した期待の新人。
打点生成力はもちろんのこと、《マンハッタン》に似た展開抑制能力にも注目です。
       

地味な注目ポイントは《大爆龍ダイナボルト》から侵略するとアンタップした2回目の攻撃で《革命類侵略目パラスキング》への更なる侵略が可能な5コストであること。《Re:奪取トップギア》→《ダイナボルト》からのルートはもちろん《灰かぶるほどキュート》《「時空さえも突き抜けろ!」》で多色である《モモキング-始丸-》《モモキング-旅丸-》などを踏み倒せば多色マナ置きのラグも気になりません。
ただ、これに関してはコスト帯の被りがかなり多く、調整中の一品。

キリフダッシュやその他のビートデッキの構成を見ながら研究していく必要がありそうです。

 

4.緑溢れる大地を駆け、更なる冒険へ!


まずはお詫びから。早いもので前回更新から2週間以上が経過してしまいました。

大変お待たせいたしました。
その分《キャンベロ》も取り上げられたのは大きいですが、主題であった《自由の物語》が置き忘れられてしまっていることに仕上がってから気づきました。とはいえ火文明単色は一番シナジーが薄いので、次回以降頑張ります。
余談ですが、制作時間の大部分は《灰になるほどヒート》の項目をまとめるのに苦労していた時間でした。あくまで火文明という視点から見ると今回の記事で十分なのですが、他の色との組み合わせを通すとまた違った側面が見えるカードです。
ジョーカーズは1つの色を得るだけでこれほど多くの可能性を獲得している、ということが伝わっていれば幸いです。
とはいえ、他の文明とは異なり火文明のジョーカーズは最序盤でとんでもないジェットエンジンを2つも貰ってしまっているので、それをベースにすればあらゆるデッキを構築しやすい色と言えます。彼らは現状のトーナメントでは厳しい部分もありますが基礎スペックは非常に高く、今後のカードプールの拡大に応じていつでも”爆発”することができるカード達と言えるでしょう。
今回もジョーカーズに限らず環境デッキに加え様々なデッキを見てまいりましたが、次回以降取り上げる双極後期〜超天編にかけてのジョーカーズも常に環境に食い込む超強力なアーキタイプを排出し続けています。もちろん楽しいデッキも満載です!
まずは双極篇後期から誕生した自然ジョーカーズ達の物語を振り返りつつ、次回も《自由の物語》を紡ぐきっかけを探して参りましょう。


それでは自由への旅路を紐解いて〜自然文明編〜(仮)」でお会いしましょう。
感想等は記事末尾のハッシュタグからお気軽にお寄せください。

 

 

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#地雷部Log Vol.10 天に轟け、勝利の方程式!”水自然シリンダミラダンテ”!

 

地雷部-Logではお初にお目にかかります、かにかま(@Rev_KANIKAMA8)と申します。以後お見知りおきを。
早速ですが、今回の主役はこちらのカード。


        


《革命龍程式 シリンダ》。5コストのコマンド・ドラゴンでドロー効果持ちと革命チェンジにうってつけのスペックをしています。加えて「革命2」を持ち、バトルゾーンに出た時に自分のシールドが2枚以下であれば、次の自分のターンまで相手のクリーチャーの攻撃とブロックを封じることが出来ます。「革命2」発動以降にバトルゾーンに出たクリーチャーに対しては効果を発揮出来ませんが、それでも十分な防御性能を持つといってもよいでしょう。
革命チェンジを持つクリーチャーの中でもファイナル革命でコスト7以下の召喚を封じる《時の法皇 ミラダンテⅫ》とのシナジーは特に強烈で、《シリンダ》の弱点である「革命2」発動以降のクリーチャーの展開を《ミラダンテⅫ》が抑え、《ミラダンテⅫ》の弱点である「ファイナル革命発動前に攻め込まれると弱い」という点を5マナでバトルゾーンに出しやすい《シリンダ》が革命2で抑える…という相互に弱点を補完しあう【シリンダミラダンテ】はCSでも結果を残せる力を持つデッキでした。
しかし、《ミラダンテⅫ》が殿堂している現在では「ミラダンテに革命チェンジする」というコンセプトにおいては狙ったドラゴンを確実に手札に加えられる《凰翔竜機バルキリー・ルピア》や山札の上5枚から状況に合わせたカードを選びつつメタクリーチャーの除去も行える《切札勝太&カツキング ー熱血の物語ー》などの対抗馬も多く、《シリンダ》独自の強みを活かさなければ厳しい立場に置かれたとも言えます。
 

しかし、文明と種族を見れば彼らとの差別化は容易。なんといっても《シリンダ》はコマンド水文明単色進化クリーチャー。デッキに4枚搭載できるこのカードに革命チェンジ出来るのです!
         
《轟く革命 レッドギラゾーン》。水・自然・火のコマンドから革命チェンジを行うことが出来るクリーチャーであり、ファイナル革命は「自身以外のアンタップ」。《シリンダ》のドローのために並べたクリーチャーが再度攻撃を行うことが出来るという、まさに【シリンダミラダンテ】にとって革命的なフィニッシャーです。後述しますが、このカードのおかげで最速で4ターンキルも狙うことが出来ます。
今回この記事で紹介するのは《レッドギラゾーン》を新たなフィニッシャーに据え、自然文明を取り入れた【シリンダミラダンテ】。《レッドギラゾーン》の他にも「十王篇」期に登場したカードが活躍するレシピをご覧あれ。

☆デッキレシピ

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☆なぜ自然文明が?


【シリンダミラダンテ】といえば、2016年に流行した【水光シリンダミラダンテ】を思い浮かべる方も多いかもしれません。
《一撃奪取 マイパッド》《虹彩奪取 アクロパッド》の2種から《革命龍程式 シリンダ》のコストを軽減して召喚、即座に《時の法皇 ミラダンテⅫ》へ革命チェンジを行うことが出来るデッキでした。しかし、今回のレシピでは光文明のカードを《ミラダンテⅫ》のみに絞り、代わりに自然文明のカードを多く採用しています。
《ドラゴンズ・サイン》《絶望と反魂と滅殺の決断》《王来英雄 モモキングRX》に代表されるように、現在のデュエマは3ターン目までにブーストを挟んで使用する5コストのカードが非常に強力であり、1ターンに1枚ずつマナを貯めて5ターン目に《シリンダ》を出す構築では、相手に遅れを取ってしまいかねません。そこで、コスト軽減などを挟んで早期に《シリンダ》を出して相手よりも先に「革命チェンジ」という強力なアクションを起こしましょう。運が良ければ4ターン目に《ミラダンテⅫ》を降臨させることすら可能であり、ゲームの流れを掴むことが出来ます。早期に《シリンダ》を出すことはこのデッキにとって非常に重要度が高い事項です。
しかし、軽減は光文明の《アクロパッド》ではダメなのです。【シリンダミラダンテ】においては、展開補助に利用する文明として自然文明を選ぶ大きな理由が2つあります。
それは高いスペックを持つ展開補助カード《轟く革命 レッドギラゾーン》です。
まずは展開の要となる《珊瑚妖精キユリ》と《眼鏡妖精コモリ》について解説しましょう。


《珊瑚妖精キユリ》
選ばれない《虹彩奪取 アクロパッド》です。バトルゾーンに水文明のクリーチャーが多ければ多いほど《革命龍程式 シリンダ》はドロー効果を発揮するので、他のクリーチャーを召喚する手助けをしつつ、自身も場に残りやすいこのカードは《シリンダ》のドロー効果を強くサポートしてくれます。


《眼鏡妖精コモリ》
3コストで召喚すれば1枚ドローを行った後に手札を1枚マナに置くカードで、追加2コストにつき1枚ドロー出来ます。
このカードが優秀なのは「バズレンダ」のみならず「手札からマナを追加する」という点にあります。手札から自分の好きなカードを置く能力で狙った文明のカードをマナに置きやすいため、続けてクリーチャーを召喚したい時は単色マナを作る、火文明マナを作りたい時は手札の余った火文明を置くといったように状況に合わせたマナ加速が可能になります。
「バズレンダ」ですが、序盤はクリーチャーの展開を優先して《革命龍程式 シリンダ》のドローに繋ぐため使用頻度は低くなります。しかし、ゲーム後半でマナが増えた場合は《シリンダ》以上のアドバンテージを獲得し得るカードにもなります。《奇天烈 シャッフ》や《ツネキン☆ゲームス》といった状況を打開し得るカードや「革命チェンジ」を持つクリーチャーを引きこみましょう。

また、自然文明単色カードとして、リソースの拡充やコストの踏み倒しを行うことが出来るカードを採用できます。


《生命と大地と轟破の決断》
コスト5のクリーチャーを2体まで踏み倒せる強力なカードです。マナから《革命龍程式 シリンダ》を踏み倒して革命チェンジに繋げるだけではなく、《奇天烈 シャッフ》や《ツネキン☆ゲームス》を踏み倒して相手のクリーチャーに対する干渉を行うことも出来ます。

 

《龍罠 エスカルデン/マクスカルゴ・トラップ》
上面の《龍罠 エスカルデン》は《革命龍程式 シリンダ》を引けなかった場合の5マナの動きとして優秀なカードです。召喚酔いしていない《奇天烈 シャッフ》が場にいる時に《轟く革命 レッドギラゾーン》を探したり、2マナブーストを行い後続の革命チェンジ先を《奇石 ミクセル》の妨害から逃れられるようにします。
下面の《マクスカルゴ・トラップ》は7マナとコストが高いですが、相手のクリーチャー1体をマナ送り&マナからコスト6以下のクリーチャーを呼び出すというコストに見合った強力な効果を持ちます。
「EXライフ」が残っているディスペクターを選択してシールド焼却を行ったり、メタクリーチャーを除去しながら《ボルシャック・サイバーエクス》や《シリンダ》を踏み倒して即革命チェンジを行うことが出来ます。

 

《轟く革命 レッドギラゾーン》
先述の通り、《シリンダ》から革命チェンジして自身以外のクリーチャーをアンタップ出来る高い攻撃性能を発揮できるクリーチャーです。後述の《奇天烈 シャッフ》とも相性がよいカードですが、彼の強みはこの2つだけではありません。
このクリーチャーは召喚してもブロック不可能なスピードアタッカー・マッハファイターのWブレイカーである上に、ドラゴンとして手札に存在する他のクリーチャーと革命チェンジを行うことが出来ます。
もちろん5コストの《シリンダ》でドローして革命チェンジを繰り返すという動きが理想ではありますが、いざとなった場合はスピードアタッカーの革命チェンジ元になれるという点を活かすため、召喚を見据えてマナ加速や軽減の質がいい自然文明のカードを多く採用しています。火文明のマナは《サイバーエクス》とこのカードでしか作れないため、ロングゲームを見据える場合は《コモリ》で意識してマナに埋めるようにしましょう。

 

☆採用カード解説


《レッドギラゾーン》の革命チェンジ元

《革命龍程式 シリンダ》×4
ハンドアドバンテージを獲得しながら革命チェンジに繋ぐ、このデッキの軸です。一度召喚と革命チェンジに成功すれば継続的なアドバンテージを獲得出来るため、4枚採用しました。
7マナあれば2コストの水文明クリーチャーを召喚した上にそのまま重ねることでドロー付きのスピードアタッカーとして活躍することも可能です。

《奇天烈 シャッフ》×4
バトルゾーンのクリーチャーもしくは呪文を止め、《シリンダ》着地までの妨害を行ってくれる優秀なカードです。
バトルゾーンのクリーチャーの数がそのまま勝利に直結する【シリンダミラダンテ】はクリーチャー除去を非常に苦手としており、《ドンドン火噴くナウ》の一発ですら大きなテンポロスになり得ます。呪文による相手の干渉を大きく抑えるこのカードは生命線であり、多くのゲームの中で一回はバトルゾーンに出したいクリーチャーであるため、4枚採用するべきであると考えました。呪文主体のデッキには《シリンダ》よりも先に召喚しておいて、攻撃を安全に通せるようにしましょう。

強力な「革命チェンジ」先クリーチャー


《轟く革命 レッドギラゾーン》×4
革命チェンジしても召喚しても強力なカードです。本当に強い。
このカードの強みは「なぜ自然文明が?」の項で軒並み話してしまったため、ここでは記事の冒頭で少しだけ話した4ターンキルルートについて解説します。

4ターンキルルート
① 《珊瑚妖精キユリ》を召喚
② 《キユリ》の効果でコストを下げ、3ターン目にバトルゾーンにクリーチャーを3体揃える
③ クリーチャーのいずれかから《シリンダ》に進化
④ 《シリンダ》に進化していないクリーチャー2体でシールドを2枚ブレイク
⑤《シリンダ》から《レッドギラゾーン》に革命チェンジ。③で攻撃したクリーチャーをアンタップし、シールドを2枚ブレイク
⑥ ⑤でアンタップしたクリーチャー1体で最後のシールドをブレイク。残ったクリーチャーでダイレクトアタック。

 


アンタップするクリーチャーが《キユリ》や《オニカマス》のような選べないクリーチャーであれば、《レッドギラゾーン》の攻撃が通った時点で残り2体の攻撃を妨害するのは困難です。狙える時は積極的に狙っていきましょう。

《時の法皇 ミラダンテⅫ》×1
4ターン目に《シリンダ》から革命チェンジする凶悪ムーブは健在であり、ゲームの流れを大きく掴むことが出来るため1枚採用しています。このデッキ唯一のTブレイカーであり、単体で盾を3枚ブレイクできる点も貴重です。ファイナル革命で《勝太&カツキング》のトリガーを封じられる点も本当に強い。
《シリンダ》からドローしたら出し惜しみせず使っていきましょう。
忘れがちかもしれませんが、デュエル・マスターズはシールド・トリガーを踏まなければ勝てます。
2ターン目《キユリ》→3ターン目クリーチャー召喚→4ターン目《シリンダ》召喚《ミラダンテⅫ》→5ターン目《シリンダ》召喚攻撃《キユリ》ダイレクトでゲームに勝てます。3ターン目に召喚するクリーチャーが《シャッフ》だとなおいいですね。呪文も封じてしまいましょう。
非常に強力なカードですがですが、彼にも弱点があります。
先述の通り光文明はこのカード1枚しか存在しないため、マナでは仕事をしません。なるべく手札にいてもらいましょう。

 

《ボルシャック・サイバーエクス》×2
このデッキは《シリンダ》から革命チェンジを行い、継続的なアドバンテージ獲得と共に打点を形成していくのがコンセプトです。そのため、枠がある限りは革命チェンジ持ちクリーチャーを採用し、革命チェンジを円滑に行えるように組むべきであると考えています。そこで白羽の矢が立ったのがこのカード。
《レッドギラゾーン》や《ミラダンテⅫ》と比べるとゲームを終わらせる力に欠けますが、水文明と自然文明だけでは不足しがちな「破壊」という除去を使える点が強力です。特に《異端流し オニカマス》を除去出来る可能性があるのがとても強力。自身もスピードアタッカーを持っているため、《レッドギラゾーン》や《ミラダンテⅫ》に繋ぐ革命チェンジ元としても使用可能です。
多色として水と併せ持つのは火文明だけでありマナ基盤としての力は《レッドギラゾーン》に劣る上に、多色の枚数を考えると2枚が丁度良いと感じています。

 

序盤を支える優秀な低コストクリーチャーたち


《珊瑚妖精キユリ》×4
先述の通り、場持ちのよさとクリーチャーのコスト軽減の2つの能力で《シリンダ》のドローを支えるカードです。「《キユリ》→2マナで《コモリ》を召喚し、単色マナを追加して2マナのクリーチャーを召喚」と繋ぐことで、3ターン目に3体のクリーチャーを展開することが出来ます。《レッドギラゾーン》による4ターンキルも視野に入りますね。
また、コスト軽減対象はクリーチャー全般に及ぶので後述の《龍罠 エスカルデン》のコストを軽減できる点も地味ながら強力です。

《眼鏡妖精コモリ》×4
「手札からのマナ加速」により、状況に応じた質の高いマナ加速を行うことが出来るカードです。
7マナある時に召喚すれば3マナ消費しても単色マナを追加すれば5マナが余るため、《シリンダ》の項で述べた「2コストクリーチャーと合わせてスピードアタッカー打点としての使用」を再現することが出来るカードでもあります。
初手に《キユリ》と《コモリ》が1枚ずつ手札にあっても他に自然文明のカードがない場合のプレイ分岐ですが、手札に《キユリ》から繋がるクリーチャーが多く存在すれば《キユリ》をプレイ、相手のデッキが《Disノメノン》などの「マッハファイター」などで早期に《キユリ》を倒しやすいデッキであれば、倒されてもマナを増やしている分完全に無駄にはなりづらい《コモリ》を優先してプレイするとよいでしょう。

《異端流し オニカマス》×4
選ばれない踏み倒しメタであり、自身の場持ちの良さと踏み倒し牽制で《シリンダ》のドローに貢献しています。
また、水文明単色の2コストというこのデッキでも非常に重要な役割を担っており、《キユリ》がいる時に6マナあれば1マナで《オニカマス》を召喚して5マナでそのまま《シリンダ》に進化して攻撃を行うことが出来ます。
《キユリ》と同じく《レッドギラゾーン》でアンタップしても強力なカードであり、4枚投入推奨です。

水文明の優秀なメタクリーチャーたち


《ツネキン☆ゲームス》×3
クリーチャーのバウンスと《獣軍隊 ヤドック》さながらの踏み倒させないメタ能力を併せ持つクリーチャーです。踏み倒しメタ特有の弱点である「先に動かれると効果がない」という点を自身のバウンスで補っており、完全に仕事がないということは少ないです。
「EXライフ」を維持したディスペクターをバウンスして盾焼却を行ったり、攻撃を介さずに自分の《ミラダンテⅫ》を手札に戻したりという細かなプレイが出来るのも光ります。

 

《「敬虔なる警官」》×3
【火単我我我】などの低コストを主軸としたデッキの動きの妨害だけでなく、《奇石ミクセル/ジャミング・チャフ》《赤い稲妻テスタ・ロッサ》などのメタに対するメタとして採用しました。《シリンダ》を出す前のターンに貼ると、次のターンの再登場は封じられるため安全に革命チェンジが出来て効果的です。
注意点としては、《キユリ》とすこぶる相性が悪いです。「ギャラクシールド」で盾に行くためのコストは《キユリ》の効果で下がりませんし、《キユリ》の「各ターン1体目の召喚」の権利がこのカードで消えることもあります。
後者に関しては記事を書いている途中に気づきました。うわぁ

優秀な自然文明の展開補助札


《生命と大地と轟破の決断》×1(殿堂入り)
5マナで進化元ごと《シリンダ》を踏み倒して攻撃に転じたり、踏み倒しを阻害する《テスタ・ロッサ》や《ミクセル》を破壊したり、相手の厄介なクリーチャーに対抗出来る《ツネキン☆ゲームス》や《奇天烈 シャッフ》をマナからバトルゾーンに呼び出せるこのデッキの最終兵器です。
カードに書いてあることがそのまま強いため語ることも多くありませんが、少しばかり注意点があります。
まずは《シリンダ》以外の踏み倒し先が後述の《終末の時計 ザ・クロック》しかいない状況を作り上げないこと。せっかく《シリンダ》を出しても攻撃に転じられないのであれば本末転倒です。ただし、《クロック》と《シリンダ》を合わせたテクニカルなプレイもあるため、《クロック》の項で追記します。
また、《シリンダ》の革命2による遅延でゲームを組み立てていくことも見据えて、マナからの過剰な踏み倒しは控えましょう。

 

《龍罠 エスカルデン/マクスカルゴ・トラップ》×2
このデッキのコスト帯にマッチした自然単色のアドバンテージを稼げるカードです。2ブーストで《レッドギラゾーン》を安全に着地する手助けをしたり、《シリンダ》を手札に加えて次のターンの革命チェンジを見据えたりといったプレイを行えます。
《マクスカルゴ》は除去と踏み倒しを兼ね備えた相手とのアドバンテージ量の差を詰めることが出来る強力なカードです。メタクリーチャーを除去して《シリンダ》を出して革命チェンジに繋ぐもよし、《シャッフ》で相手の呪文を止めるもよしの強力カードです。

 

防御札


《終末の時計ザ・クロック》×4
盤面に水文明のクリーチャーを残しながら、《蒼き守護神 ドギラゴン閃》のアンタップや《龍装者 バルチュリス》の踏み倒しなどの効果を全て無視してターンを得られる点が非常に噛み合っています。このデッキは《シリンダ》の革命2での巻き返しを狙えるため、確実にターンを得られるこのカードを4枚採用しました。
防御札として4枠のみで自己完結している点、水文明単色でマナにも埋めやすい点も高評価です。
また、《生命と大地と轟破の決断》で《シリンダ》と共に出すと、《シリンダ》の効果を使った後に相手の効果の発動を待たずにターンを終了させられるため、ドローと革命2を発動した上で《奇石 ミクセル》などの効果を発動させないプレイングも可能になります。使用頻度は少ないですが、スピードアタッカーが少なく逆転をされづらいデッキに対しては使う可能性を否定できないので覚えておきましょう。


☆【シリンダミラダンテ】の使い方をおさらい!

まずは《革命龍程式 シリンダ》でより多くのカードを引けるように、《珊瑚妖精キユリ》のコスト軽減や《眼鏡妖精コモリ》のマナ加速の力を借りつつ水文明のクリーチャーを場に並べましょう。
 

《異端流し オニカマス》は2コストながらも選ばれないことから場持ちがよく、踏み倒しを牽制出来ることからシリンダを召喚する前に動かれることを防ぐことが出来るためこのデッキにはうってつけです。
         
また、水文明には優秀なメタクリーチャーが数多くいます。水文明クリーチャーの展開を行いつつ、相手のマナからデッキを予測し、相手の動きを制限しましょう。
《奇天烈 シャッフ》は《ドンドン火噴くナウ》や《ロスト・ソウル》などの強力な呪文を止めることが出来る上に、《轟く革命 レッドギラゾーン》への革命チェンジを行うことが出来る優秀なクリーチャーです。

         
《ツネキン☆ゲームス》は《我我我ガイアール・ブランド》などの速攻デッキの軸となるカードや、《ドラゴンズ・サイン》を経由した《龍風混成 ザーディクリカ》などの強力なクリーチャーの出現を許しません。

          


《革命龍程式 シリンダ》の召喚に成功すれば、革命チェンジを狙っていきましょう。
《轟く革命 レッドギラゾーン》は《革命龍程式 シリンダ》のドローのために並べたクリーチャーをアンタップして再度攻撃出来るようにする超強力なフィニッシャー!《革命龍程式 シリンダ》以外の選ばれない《異端流し オニカマス》や《珊瑚妖精キユリ》をアンタップ出来れば安全にダイレクトアタックを決めることが出来ます。

      


☆おわりに


いかがでしたでしょうか。【水自然シリンダミラダンテ】の魅力が伝われば幸いです。
筆者である私(かにかま)も《轟く革命 レッドギラゾーン》登場から1年以上このデッキを使い続けていますが、未だに「絶対的な正解」と言えるレシピが決まらないほど奥が深いデッキだと感じています。
現在は《レッドギラゾーン》も再録され安く買うことが出来るようになった上に、他のデッキに使用できる汎用性が高いカードも多いデッキです。興味が出た方は是非組んでみてください。Twitterで「面白かった」とツイートされたら泣いて喜びます。
お相手はかにかまでした。ご質問などあれば Twitter @Rev_KANIKAMA8 までよろしくお願いします。
また次の記事でお会いしましょう。

編集追記:かにかまさんのYouTubeチャンネルはこちらからご覧頂けます!

本記事の【シリンダミラダンテ】やその他ここでは紹介しきれなかったデッキの動きも合わせてどうぞ!

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#地雷部Log Vol.9 剛撃!! ノメノンGo Fight!! ~種族デッキのすゝめ~(末法)

 

■今回の狙い

毎弾、収録デッキや拡張パック問わず色~んなカードがぶっ飛びパワーで収録され、現在進行形で相も変わらず面白いカードが量産され続けている王来編。


過去のクリーチャーをモチーフにしたクリーチャーが出るとなると、もちろん、過去に登場した種族のフィーチャーもある程度されるということでもあり、種族の括りで遊べる幅が広がる、ということでもある。

今回はそういった、種族をテーマにしたデッキ構築のすゝめという形で、とあるデッキを紹介しようと思う。

何せ、今回紹介するデッキもまた、このカードによって幅が広がったと言わざるを得ないからだ。

          

《Disノメノン》。「禁時王の凶来」という少し今更感のあるパックからではあるが、
そこは大目に見ていただきたい。


■前置の超人

まず、《Disノメノン》の効果をおさらいしておこう。

《Disノメノン》
水/火/自然 コスト3 パワー5000
ジャイアント・インセクト/ディスタス
■スピードアタッカー
■マッハファイター
■ジャストダイバー
■このクリーチャーがバトルに勝った時、山札上から1枚目を見て、手札に加えるかマナゾーンに置く。

SA、MFにJDという、なかなかにやばい化学反応を起こしかねない組み合わせ。
混ぜるな危険とは正にこの事だ。

東に病気のテスタロッサがいれば、行って看病(バトル)してやり、
西に丸腰の母あれば、行ってダイレクトアタックを決めてやり、
南にリソースが乏しいプレイヤーがいれば、行ってマナ加速か1ドローをし、
北に除去呪文があれば、意味が無いからやめろと言い、
選ばれもせず、攻撃もされず、

そういう者に私はなりたいと羨むほど、雨にも風にも負けないグッドスタッフな子である。決してみんなに木偶の坊とか呼ばれたりはしない。


そんなようやっとる・クリーチャーな《Disノメノン》であるが、今回は種族のジャイアント・インセクトという点に注目する。

そう、この子よく見なくてもジャイアントなのだ。

ジャイアントであれば、あのカードがチラつく読者もいるだろう。

          

《剛撃戦攻 ドルゲーザ》である。

ジャイアントを並べれば並べるほど自身を召喚しやすくなる《ドルゲーザ》にとって、ジャストダイバー付きで場持ちが優秀な《ノメノン》は非常に相性がいい。

《Disノメノン》だけではなく、「王星伝説超動」で収録された脅威の1マナのメタカード、《とこしえの超人》により、さらにジャイアントを並べやすくなった。

これはもうジャイアントデッキを作るしかない。

しかし、筆者は少し懸念が頭によぎった。
「さすがに火を入れてしまうと守りが薄くなって死ぬのでは?従来のシノビを入れてがっしり後ろに構えた方が安定してフィニッシュできるのではないか…?」

ちょちょいと《ノメノン》を入れるだけだって…
自分は健全なDMPのために記事を書いている人間である。そう簡単に半端なデッキを作ることは許されない。

それでも、筆者の心の中の脳筋の超人が、こう言ったのである。

「『火文明』を入れます。」

だから気に入った。とこれまた心の中で唸り、決心した筆者はデッキ構築へと赴いたのだった。


■構築の超人

今回のデッキ構築のテーマはズバリ、「ジャイアント」。
先述の《剛撃戦攻 ドルゲーザ》で大量のアドバンテージを得るデッキである。
もちろんフィニッシャーは《終の怒流牙 ドルゲユキムラ》
タダで出せてすぐ殴れる17000の3打点。打点を詰めるには申し分ないクリーチャーである。

上の2種類のクリーチャーを採用するが故に、水と自然の2色は必須になる。
そこに《Disノメノン》を入れるわけなので、最低でも水火自然の3色での構築が要求されてくる。

闇や光をサブで入れるという手もありなのだが、色事故を防ぐためというのと、珍しい色の組み合わせでの純正ジャイアントデッキということで、今回はシータカラーでの構築という形で方針が決まった。

シータで、ジャイアント、となるとまず欲しいのが火のカードである。
ジャイアントといえば自然のクリーチャー。火文明のジャイアントなんざ非常に希少である。 そう簡単に都合がいいカードなんて……

         

あった。《鯛焼の超人》

しかも効果が出た時にマナをアンタップするというもの。マナを捻ってお行儀よく召喚していくこのデッキとは実に相性がいい。

あとは《激龍剛撃 ドン・ドドフェル》《焼菓子の超人》がいる訳だが、リソースを増やせる前者を採用して、火のジャイアント枠は固まった。

 

■欠点の超人

 

そして、次に殴るデッキの最大の難所、「相手の受け問題」に取り組む。

昨今のデュエルマスターズにおいて、こっちが殴れば相手がトリガーやら《獅子王の紋章》やらでポンポンクリーチャーを出すというのはザラに起きており、もはやタダの1点はむしろ相手に塩を送っていると言わざるを得ない状況になりつつある。

そんな中、殴るデッキとコンセプトを決定づけた筆者が、この問題に対して出した答えは


受けを潰すという事である。

そりゃそ~だもん。

一昔前だって単騎ラフルルすれば勝てたしそもそもデュエル・マスターズはVANナイン大王というコンボを決めれば、対面をただ椅子に座ってるだけの一般人に零落させることだってできる。
悲しき哉、そんなカードゲームなのである。

というわけで《単騎連射 マグナム》《機術士ディール/「本日のラッキーナンバー!」》といった、水、火などを含むトリガーメタクリーチャーを搭載。

あとは足回りを、実践を重ねる毎にデッキと相談しながら採用したり抜いたりを繰り返して、完成である。

■紹介の超人

という訳で、出来上がったのがこちらである。

     

戦略としては
《とこしえの超人》と《デスマッチ・ビートル》で足止め。
《西南の超人》を着地させて準備を整える。もしくは《Disノメノン》で半端なウィニーを蹴散らしてリソースを稼ぐ。
《剛撃戦攻 ドルゲーザ》でリソースを回復。余ったマナで《鯛焼の超人》を出し、
《ドルゲユキムラ》、《単騎連射 マグナム》、《「本日のラッキーナンバー!」》で蓋をして〆。

と言った形になる。

では、ざっくりした採用カード解説をば

《とこしえの超人》《デスマッチ・ビートル》
メタ枠兼初動。序盤に両方立てておけばそうそう相手の展開を許すことはないだろう。

《西南の超人》《西南の超人/断断打つべしナウ》
コッコ・ルピア。序盤は初動で出した上のメタクリ達を、終盤はフィニッシャー達を守れるというのも中々に優秀。

《電脳鎧冑 アナリス》、《Disノメノン》
名誉ジャイアント枠。どちらもリソースを稼げる点でうま味であり、《アナリス》の自壊効果は任意であるため、バトルゾーンに十分なジャイアントがいれば、こいつを残して上に《ドルゲユキムラ》を乗せるとちょっとオシャレだったりする。

《鯛焼の超人》、《激龍剛撃 ドン・ドドフェル》
火文明確保枠。 特に《鯛焼の超人》に関しては、コンパクトな《ボルバルザーク・エクス》なので実質的に0マナのジャイアント。《西南の超人》がいる状況では支払ったマナにお釣りが来るシステム。
《激龍剛撃 ドン・ドドフェル》は余った枠、つまり自由枠であるので、《焼菓子の超人》や、いっそ《希望のジョー星》などを採用して、色の束縛から抜けるのもありだろう。(ただし、《ドルゲーザ》は2コストまでしか下がらない為注意である。)

《剛撃戦攻 ドルゲーザ》、《終の怒流牙 ドルゲユキムラ》
このデッキのコンセプト。こいつらを出して殴る。以上。
《ドルゲユキムラ》と《鯛焼の超人》はシナジーがあり、《ドルゲユキムラ》でタップインさせたマナを《鯛焼の超人》でアンタップさせられる。これで後述の《単騎連射 マグナム》や《「本日のラッキーナンバー!」》を唱えられる。

《単騎連射 マグナム》、《機術士ディール/「本日のラッキーナンバー!」》
オサレ枠。どちらも殿堂とは言え、《鯛焼の超人》などで安心してマナに置くことが出来る。

        

                        i   llust.でゅえみと

「大事な殿堂カードがハンデスされちゃったザーディ~(泣)」と、うっかり戦略をくじかれてしまった龍風混成君もこれで大満足だろう。

このように、従来のジャイアントデッキとは一線を画すことができ、独自性が出来たシータジャイアント。

トリーヴァではその充実した盤面を《Dの牢閣 メメント守神宮》で蓋をする絶対防御。

アナではコストの高い《ドルゲユキムラ》をフシギバースのの餌にし、《大樹王 ギガンディダノス》《ブラキオ龍樹》などで相手に何もさせない絶対制圧。

では火が入り、シータになるとどうなるか?
《鯛焼の超人》でジャイアントカウントを進めてビートジョッキーばりの展開力を見せ、最後に《単騎連射 マグナム》と選ばれないSA、《Disノメノン》で相手を豪快に、確実に吹き飛ばす絶対攻撃となる。


理由は平易、論理は単純。
左手にユキムラ、右手にノメノン。
2体いれば2倍しばける。つまり最強という訳だ。

どうか筆者の理論の正当性を、今これを読んでいるDMP自身がこのデッキを使って確かめてみて頂きたい。

■終の怒流牙 ドルゲアトガキ

如何だっただろうか。《Disノメノン》が世に出たことで、色基盤が安定し、比較的簡単にジャイアントデッキを組むことが出来た。

《Disノメノン》だけではなく例えばディスタスやレクスターズなどで強いゴーストが出てきているので、《拷問の影カワハギ・ジャケット》でササゲールを使い終わったゴースト・ディスタスを再利用したり

《「正義星帝」〈鬼羅.Star〉》の登場により、連ドラならぬ連ヒューマノイドを組んだり、

これらはあくまでほんの一部に過ぎない。
是非とも、この記事に触れて種族デッキを組んでくれたら幸いである。

それでは、また今度。

 


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#地雷部Log Vol.8 自由への旅路を紐解いて・その1〜銃声轟く新参者〜

皆様こんにちは、正式な記事でお会いするのは初めましてになりました!
どうもShinです!

これまで、個人的なスケジュールの兼ね合いから地雷部-Logでは裏方に徹してきましたが、魅力的なライターの皆様に温めていただいたこの地で、自分ができる限りを尽くしたい。その思いから今回より新シリーズを立ち上げます!
その名も「自由への旅路を紐解いて」

 

ジョーカーズを追い続けてきた私が、その自由な物語を振り返りながら、その名を宿す1枚でデッキを組む。
そんな挑戦への旅路を追う全5回のシリーズとしていこうと考えておりますので、その果てまでのんびりお付き合い頂ければ嬉しいです。

 

 1.そもそも《切札ジョー&ジョラゴン〜自由の物語〜》とはどう言ったカードなのか

開幕なんとなくオチが読めたと思ったそこのあなた、鋭い。
本シリーズの最終目標はこの《切札ジョー&ジョラゴン〜自由の物語〜》を使ってデッキを組むことにあります。

 

                                

《切札ジョー&ジョラゴン〜自由の物語〜》
無色 クリーチャー コスト9 パワー5000+
ジョーカーズ/マスター・ドラゴン/ヒューマノイド
・スピードアタッカー
・パワード・ブレイカ
・自分のマナゾーンにある文明1つにつき、このクリーチャーのパワーを+5000する。
・このクリーチャーが攻撃する時、自分の山札の上から2枚を表向きにする。その後、バトルゾーンにある相手のカードを、コストの合計がその2枚のコストの合計より少なくなるよう、好きな数選ぶ。相手はそれらを好きな順序で山札の下に置く。その後、自分は、こうして表向きにした2枚を手札に加える。

少々取り回しの悪い大味な効果に加え偉大すぎる父親の印象も合わさり、正直酷評されているこのカード。
デメリットをあえて列挙するならば以下のようになるでしょうか。

・自身で軽減することができないのに重すぎるコスト。ジョーカーズ内であれば、《勝熱英雄モモキング》など、キャストした段階でワンショットまで繋げるカードがこのカードよりも早期に出せてしまう。
マナブーストで出そうとすると自身に色がない為ノイズになる。効果に関しての要求値も同様。
・同コスト帯同系統の効果を持つカードに《ジョット・ガン・ジョラゴンJoe》が存在する。

 

というように、自身のスペックに大きな矛盾を抱えているこのカード。
フレーバーから捉えるならば、真っ白なキャンパスに描かれる「自由の物語」が踏み締めてきた大地(マナ)の力を得て強大な弾丸を放つ、というこれ以上なく美しいデザインであるのですが現代デュエマのプールを持ってしてもこの壮大な物語を再現することは至難の業です。
しかし利点が全く存在しない訳ではなく、明確な唯一性としては以下の点が挙げられます。


・ 《超絶奇跡 鬼羅丸》、《真実の名 修羅丸》に次ぐ3種類目の無色ヒューマノイド
           
           
5Cヒューマノイド。「5色での最大打点を狙いたくても、色がネックだな…」「それならマナを払わなければ良いじゃない」という《優雅なアントワネット》が泣いて逃げ出す超理論で構築されたデッキです。《爆熱剣 バトライ刃》ヒューマノイド踏み倒し効果をふんだんに使うべく、《龍覇グレンアイラ》を初めとするドラグナーを早期展開して踏み倒していきます。《瞬閃と疾駆と双撃の決断》に絡む火文明を厚く取り、さりげない《松本大大大先生》のIllust.Shigenobu Matsumotoサポートを受ける為に当然《龍覇グレンモルト》のバージョンにも拘っていきます。


・《天ニ煌メク龍終ノ裁キ》のサポート圏内なマスター・ドラゴン。
<サンプルリスト>
           
           
           

《サッヴァーク<マン.star>》《∞龍 ゲンムエンペラー》《自由の物語》《零龍》という4体のマスター・ドラゴンをを結び付けたのはギャラクシールド+《蝕王の晩餐》のコンボ。《零龍》で得たリソースを元に《∞龍》のムゲンクライムも狙い、3コストレクスターズは綺麗に《<マン.star>》に重なる一品です。オーバーキル気味なので色は抑え目ですが、フレーバーとしても綺麗にまとまっていると言えます。「無色比率が狂ってる」とか「《「絶対の楯騎士」》は多分盤面にキープした方が良い」とか聞こえてきますが 物語は自由に紡いでいきましょう。

・5色ドラゴンにおいては《ジョラゴンJoe》よりも高打点を生成できる。
<サンプルリスト>
           
           
だいぶ雲行きが怪しくなってまいりましたがとりあえず9軸ガチロボに突っ込んでみました。
やはり3色の増加と《地封龍ギャイア》のロック+マナ召喚権を活用できるというのが9ドラゴン軸の最大のメリットと言えるでしょう。この構築では《邪帝類強欲目 カリグラーティ》という《自由の物語》の上位互換増量にも成功し、より自由な構築に仕上がっています。真っ先に抜けそうなカードが《自由の物語》ですが。


2.物語から紐解こう〜5色から無色へ、キャンバスは塗り替わる〜


さてこれまで3種類もの《自由の物語》を語ってまいりましたがここで大きな問題が浮き上がります。
なんとこれまでの例では全くジョーカーズとして活躍している例が存在しないのです。そこじゃないって?
デッキビルドは如何に自由に行って良い、と言えど当初の目的から外れてしまってはこの記事の意味を成しません。
しかし、皆様はお忘れではないでしょうか。
デュエル・マスターズには、4000年(ゲームは来年20周年、メディアでは原作開始年から数えて20年)の歴史が存在することを。
今まさに「ボルシャック」と「アウトレイジ」のクロニクルが紡がれ過去から未来へ新たな力が生まれている今、その歴史の一部一部にくっきりとジョーカーズ達も刻まれていることを。

dm.takaratomy.co.jp

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クロニクル、つまりは年代記
新種族参ジョー!と勢い勇んで現れたジョーカーズもDM、双極、超天、十王、王来と5つのシリーズを駆け抜け、芳醇な物語を紡いできているのです。

そして、未来に向けて引き金を引く。
-《ゴールデン・ザ・ジョニー》DMEX-01ゴールデンベスト収録版フレーバーより。

今こそこの物語を未来に進めるべく、過去のジョーカーズ達を振り返っていく必要があるのではないでしょうか。
それが、《自由の物語》を次に進める術と信じて。
以降は私が主にDMVault(稀に写真情報ベース)にて所蔵するデッキになれた物からなれなかったものまで全てを保存した約230個のジョーカーズデッキの記録、題して「ジョーカイブ」のデッキやトーナメントシーンに迫った強力なアーキタイプ、現在所持しているデッキを総括しながら、この《自由の物語》を一つジョーカーズの手で綴ろうと考えています。

 3.「新種族」として降り立つその日。

実はこの《自由の物語》には似たような前例が存在します。

          
それがこの《ブラッキング・ザ・ジョニー》
こちらもマナを伸ばしにくい上に無色カードの割合が効果を大きく左右し、構築の際に矛盾する特性に難儀する1枚です。
しかしフレーバー上、彼が《ジョギラスタ・ザ・ジョニー》となり《The ジョギラゴン・アバレガン》と共に星を発つ際に《勝熱英雄モモキング》に託した希望のカード、《希望のジョー星》はまさしくこの姿の彼自身の希望とも言えるカードに仕上がりました。
             
             
画像は無色クリーチャーが離れた時に同コストをマナから呼ぶ《ドヤガオー》を文明を問わないJチェンジを付与する《ヤッタレ塾長》で増殖することを狙ったデッキ。欠色が発生したことで非クリーチャーの比率にさえ気を使えば即座に最大出力が狙えます。《ドンジャングルS7》は《ジョー星》下では《ブラッキング》を以下のようにサポートできます。
・アンブロッカブルを持たない《ブラッキング》の邪魔をするブロッカーをマッハファイターで討ち取る。
・元のパワー5000を活かしマナから呼び出すことができる。
・効果で《塾長》をキャストできれば《ドヤガオー》と共に連鎖を巻き起こせる。

このリストにも《自由の物語》に繋がるノウハウが多く含まれており、特に《透明妖精リリン/妖精のプレリュード》にはなかなか興味深いことが書いてありますが、それは一旦置いておくとして。

 

《自由の物語》は何故無色なのか。それはジョーカーズは最初、無色を軸として構成されていたから。
まずは無色ジョーカーズの時代に私が無色ジョーカーズをベースに自由なデッキを組み上げていた時代の記録を振り返っていきましょう。。

そもそも例に挙げた《ブラッキング》は《破界秘伝ナッシング・ゼロ》《ジョリー・ザ・ジョニー》のコンボによるフィニッシュを合わせたような効果を持つカード。

 

先のコンボを基盤とし、それまでのデュエル・マスターズではありえなかった無色を基盤とした新規軸のアーキタイプ、『無色t青ジョーカーズ』が発売直後の大型大会、GP4thにおいて準優勝を果たします。

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リンク先の要約になりますが、この当時は《ヤッタレマン》《パーリ騎士》という充実した小型の基盤に加え、《洗脳センノー》という強力なメタカード、《ジョジョジョ・ジョーカーズ》《ゼロの裏技ニヤリー・ゲット》と言った手札を整えつつ攻めに繋がるカード、《超特Qダンガンオー》という圧倒的なフィニッシュ力を持つカードで構成されていました。驚くべきことにこれらのカードのほとんどがスタートデッキ『NEWヒーローデッキ ジョーのジョーカーズ』収録であり、スタートデッキ+《ニヤリー・ゲット》《ナッシング・ゼロ》+第1弾「ジョーカーズ参ジョー↑↑」収録の《ジョリー・ザ・ジョニー》《バイナラドア》《タイム・ストップン》という組み合わせでこの完成度のデッキが生まれていました。
           
以降、第2弾『マジでBADなラビリンス!』では《ワッショイ万太郎》の登場によりビート性により磨きがかかります。
2弾で大きな転換点となったのは《万太郎》はもちろんの事、2コスト帯として《ヤッタレマン》の5枚目以降とも言える《チョコっとハウス》の加入でしょう。

しかし同時期には強かに大型のジョーカーズ達が刃を研いでいたことに、この当時は誰も気づきませんでした。
プロモカードにて《永遠のリュウセイ・カイザー》を思わせる強力な制圧力を持った《超絶特Qダンガンテイオー》
《ニヤリー・ゲット》規制に加え《キング・ザ・スロットン/7777777》採用型の《ジョット・ガン・ジョラゴン》デッキで頭角を現し、ループパーツにもなった《燃えるデット・ソード》
《竜星バルガライザー》を思わせるトップからの味方の踏み倒し、侵略ZEROのような自身の踏み倒し効果が輝く《バレット・ザ・シルバー》
            

これはそんな当時のポテンシャルの高いファッティをベースに組み上げたジョーカイブの一品。《ニヤリー》を経ての《強欲の開拓》から一気に大型での制圧を狙うのがコンセプト。《チョモランマッチョ》と《ダンガンテイオー》による圧倒的な攻撃力が持ち味でした。
ここからこのデッキはグランセクトの力を吸収したり《トラップ》呪文とのコンボを狙ったり《獅子王の紋章》と邂逅したりとこのデッキだけでも進化の過程がなかなか面白いのですが、今回の記事ではスペースがありませんのでまた自然文明編にて触れることと致しましょう。

『ステキ!カンペキ!ジョーデッキーBOX』ではプロモでしか再録のなかった《ナッシング・ゼロ》の再録に加え、
場のジョーカーズ分ドローできる《ヘルコプ太》、その手札を打点に変換する《超ド級 テンクウオー》などが収録されました。
            
これはそんな新カードを見ながら《エナジー・ゼロ》を活用して組み上げたミッドレンジテンクウオー。
引き込んできた《パーリ騎士》から《ニヤリー・ゲット》をマナに置き、《ゼロ》を詠唱。《テンクウオー》で攻め込んでいきます。
色と受けの為だけに《アクア・サーファー》が駆り出されていますが、ぶっちゃけ単色で一番取り回しが良かった以外に明確な採用理由はないんですよね…
この路線はジョーカイブの中でもこれだけなのですが、研究を打ち切った大きな理由は《ニヤリー・ゲット》で手札のリソースを得るには十分であったことと、その殿堂後は《ガヨウ神》で担えてしまったことで研究の余地を見つけられなかったことにあります。今の青ジョーカーズは無色への依存度も低いので、違ったアプローチが必要と言えるでしょう。

          

こちらはようやく純正ジョーカーズも獲得した白によって構築された《ヘブンズ・フォース》による《ヤッタレマン》の早期展開に、《ドツキ万次郎》と白のタップを組み合わせた除去を絡めてやや後ろに寄せたデッキ。
例によってジョーカイブの品ですが、これだけはデッキの写メを元に再構成しているのでこの通りだったか定かではありません…
この年度の秋には白入りの『コントロールジョーカーズ』も成立しているので、もう少しこの路線を詰めるべきだったな…という後悔があります。

            

ジョーカイブの膨大なデータの大半はこうした完全な実験作。《東大センセー》で墓地に干渉できる!と喜び勇んで組んだは良いものの、思うように動かず《センセー》だけが抜け、と今にして思えば効率が著しく低下してしまった一品です。発想はこのまま《ルソー・モンテス/法と契約の秤》を用いた《Vチャロン》《禁術のカルマ カレイコ》or《デュエマの鬼!キクチ師範代》のデッキに流用されていきます。何やら禁断の力によって、闇の気配が漂う昨今のジョーカーズですが、原初から黒とはあまり噛み合わなかった印象があります。

なおジョーカイブには《ゼロ・ルピア》を用いたこの時期のデッキは存在しませんでした。
それもそのはず、当時の初動筆頭候補である《ヤッタレマン》《パーリ騎士》との噛み合いが絶望的に悪いのです。
・《ゼロ・ルピア》を立てるターンに《パーリ騎士》でブーストしておいた方がテンポロスにならない。パワーが足りず、除去されると効果を失うのに3マナ払って出すカードではなかった。
・《ヤッタレマン》の「0以下にならない」というテキストと《ルピア》の特性はあまりにも合わなかった。

しかし、火文明のジョーカーズはこの時期もうすぐそこまで訪れていました。
火文明を加えたジョーカーズを初め、「種族として色が加わる」ことと「無色・種族サポートを受ける為にデッキ内に他の色を混ぜる」のでは大きく特性が異なるので、これに関してもまた次回以降にお伝えできればと思います。

 

4.頂を撃ち抜く弾丸の軌道を


ここからは気を取り直して、『コントロールジョーカーズ』『ガンバトラージョーカーズ』『ジョラゴンジョーカーズ』までの物語を振り返っていきましょう。

月刊コロコロコミック2017年9月号の付録にて、ジョーカーズに激震が走ります。
《消王ケシカス》の登場です。

■相手のクリーチャーがバトルゾーンに出て、その能力がトリガーする時、かわりに「ノーン!!」と叫びながらこのクリーチャーを破壊してもよい。そうしたら、その能力はトリガーしない。(例えば、「このクリーチャーがバトルゾーンに出た時」で始まる能力はトリガーしない) 

相手の能力を「消す」というコラボ元のフレーバーを忠実に再現したこのカードは、速度を求めたこれまでのジョーカーズとは性質が明確に異なるコントロールデッキへとシフトさせていく事となります。

            

「ゴールデン・ベスト」にて《ゴールデン・ザ・ジョニー》が収録されると、一時期は採用を見送られていた《戦慄のプレリュード》が再び入るように。白からは《閃光の守護者ホーリー》《Dの牢閣メメント守神宮》《オリオティス・ジャッジ》《光牙忍ハヤブサマル》などが採用された「無色t白青コントロールジョーカーズ」が完成します。

1年目通常パック最終弾、「誕ジョー!マスター・ドルスザク!!~無月の魔凰~」に《ジョジョジョ・マキシマム》《ジョット・ガン・ジョラゴンJoe》が収録。文句なしに強力な呪文ロック能力でたちまちデッキを塗り替えていきます。

 

dm.takaratomy.co.jp


ちなみに全国大会の直前、2018年3月1日に《破界秘伝ナッシング・ゼロ》が殿堂。
《蒼き団長ドギラゴン剣》がひしめく戦場で、この2種類を採用したデッキがベスト8にまで進んでいます。

ちなみにこの当時の私はというと…
             

《はずれポンの助》並べるの、楽しいよね。
ちなみに一番古いリストがこれでした。ちょいちょい抜け漏れがあるな…
なので《ガンバトラーG7》とか入ってるんですがちょうど良いのでこのまま『ガンバトラージョーカーズ』を振り返っていくことにしましょう。

双極編が始まり、またしてもスタートデッキ収録の面々は強力な顔ぶればかり。
《ガンバトラーG7》は盤面のジョーカーズの数に応じて軽減、加えて自身以降のジョーカーズを即時打点に変換できる1枚。先ほどの《ジョラゴンJoe》や《マキシマム》との相性も抜群。
スタートデッキには《ゼロの裏技ニヤリー・ゲット》も再録。自身よりも大きいコストを踏み倒せる《ビックラボックス》や、攻撃中止能力に加えG・ゼロで出しやすく使いやすい《シャダンQ》なども収録され、最初期の《ダンガンオー》採用型をより補強したような積極的なビートデッキに仕上がっています。

           

双極編通常第1弾「轟快!! ジョラゴンGo Fight!」にて収録された新規ジョーカーズ達は、より競技を白熱したものにしたと同時に、楽しい戦略が目白押しな種族として駆け抜けていきます。
《ジョット・ガン・ジョラゴン》を中心に《オッケーBros.》《ジョバート・デ・ルーノ》のアンタップと《アイアン・マンハッタン》によるワンショットを狙う『OTKジョーカーズ』
・ビート性能は《ジョラゴン》よりも高く、《センノー》でメタを展開しつつ安定して過剰打点を出せる『ガンバトラージョーカーズ』
・《漢》という名前のジョーカーズをばらまく驚異の展開力を見せる《出前百町チャル名人》
など、スタートデッキ+拡張パックだけで3種類もの戦略、内2種類はトーナメントに食い込むほど強力なものをを手にする事ができました。

『OTKジョーカーズ』というと《オッケー》や《ジョバート》のようなワンショット特化のパーツを《ニヤリー・ゲット》で回収して詰めていくデッキ、『ジョラゴンジョーカーズ』というと《キング・ザ・スロットン/7777777》《ポクチンちん》を獲得して以降のデッキを指すように感じているのですが、私はどちらも『ジョラゴンジョーカーズ』でひとまとめにしていました。

 

余談にはなりますが『OTKジョーカーズ』という呼称は当時のDCGでの『OTK〇〇』という呼称の流行を受けたものだった記憶があり、当時からデュエマ的に「ワンターンキル」は成立しないし、やってるのは「ワンショット」だよなぁ…とこの型が下火になるまで思い続けていました。
またこの時期は少しづつ自分も競技シーンに赴くようになり、小さな公認大会で優勝したのもこの『OTKジョーカーズ』だったので思い出深いデッキなのですが、色々甘かったので以降芳しい結果は残せず。
これはジョーカイブを見返していての気づきなのですが、競技デュエマって1人でやっているゲームではなくて、対戦や調整を通して情報を交換して強くなっていくゲームなんですよね。この頃交流は増えてきていたのですが、なんとなく「自分でひたすら調整したものを会った人にぶつける為に向かい合って行う1:1のゲーム」という感覚でずっとひたすら自分で捏ねたデッキばかり触っていたので、後々掘り起こして残っていたのがデッキの没案の記録だけで「自分の世界に閉じこもってしまったな」と反省しています。当時のそのスタイルは奇しくも自然文明に来たのに《キンチョーラー》《ムシ無視のんのん/灰になるほどヒート》を生み出して敵対する姿と重なり、ある意味”当時のジョーカーズっぽさ”と言ってしまえば聞こえは良いのですが、自由なデッキを生み出すにも様々な仲間や力が合わさる事が不可欠だ、と彼らと共に歩む内に気づけて良かったなと感じています。

 

 

振り返っているとつい感傷に浸ってしまいがちですが、閑話休題
ここからは『OTK』そして『ジョラゴン』をまとめて振り返っていきます。
         
こちらは皆大好き『OTK』。今見ると《ニヤリー・ゲット》への依存度が高すぎる。
《ガヨウ神》2000円代に苦悶していたあの頃が懐かしいですが、《ニヤリー》《ガヨウ》の8枚でドローできるから《オッケーBros.》超強気採用ができていた時代です。《アイアン・マンハッタン》をぶん投げてもう一度殴れば相手は死ぬ。
盤面を作る『ガンバトラー』では《ガヨウ》ではなく《ヘルコプ太》が、cip持ちであることから《バイナラドア》が『OTK』に優先して採用されるなどの細かな差を見ているだけでも楽しかったですね。
ところで《アイアン・マンハッタン》というカードに関しては、《ジョラゴン》だけでは収まらないポテンシャルを持つカードだと思うのですが、例によってこのカードも次回までお預け。

2018年7月14日をもって、《蒼き団長ドギラゴン剣》らと共に《ゼロの裏技ニヤリー・ゲット》が殿堂。
《キング・ザ・スロットン7》はその前の 双極篇 拡張パック第2弾 『逆襲のギャラクシー 卍・獄・殺!!!』収録でしたが、自身の効果でジョーカーズ以外が見えてしまうと不発に終わってしまうので、徐々に《ニヤリー・ゲット》の枚数が減少していたところでの殿堂入りでした。

殿堂施行と同日に発売された『 デュエマクエスト・パック〜伝説の最強戦略12〜』収録の《ポクチンちん》を含めて『ジョラゴンジョーカーズ』が成立します。

  

 

最初は《サイコロプス》《ムシ無視のんのん/灰になるほどヒート》で踏み倒し中心のビートデッキを牽制していましたが、《波乗りザプンプル》でより強くメタを張れるように。『デスザーク』を見ての《ワイルド・シールド・クライマックス》の採用などこの時期の『ジョラゴン』は開拓真っ只中のフロンティアでした。
そこに自然文明の力を得たジョーカーズがこの畑を耕しにくるのですが、それについてもまたの機会に。


さて、シメの一杯にラーメン、という事で今回最後に振り返るのはこちら。
          
皆大好き《チャル名人》。
《ジョラゴン》で効果を使うだけで、圧倒的過剰打点を作れる楽しいデッキ、だったのですが「味に拘りたい」とラーメン屋(別にラーメン屋じゃないんだけど)魂が疼いた結果…

           

Shin、銀河へ。
メメント》でばら撒いた漢を使い耐久し、《幻緑の双月/母なる星域》《無限銀河ジ・エンド・オブ・ユニバース》を建立。勝利の味を自分だけ味わう興奮デッキが完成しました。
《The ガッツリ漢》はやや未来のカードですが、このリストになる前は《ジョラゴン》だったようなので、一応ここに含めておきます。

 

5.赤く色づく次なる冒険へ


さて今回は《自由の物語》の概略に始まり、《ブラッキング》にも触れながら過去の無色ジョーカーズ、《ジョニー》や《ジョラゴン》、《ダンガンオー》に《ガンバトラー》までを振り返ってきました。
無色には《Vチャロン》や《ジョギラゴン&ジョニー〜Jの旅路〜》と言った濃い面々が残っていますが、彼らはまた次回以降、ついに自らの色を獲得したジョーカーズ達と共に語っていくことと致しましょう。
それではまた次回「自由への旅路を紐解いて・その2 火ジョーカーズ編(仮)」でお会いしましょう。
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編集追記:続編はこちらからどうぞ!

jiraibu-log.hatenablog.com

 

 

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