地雷部-Log

地雷部(@jira1bu_777)ブログ班による部の活動記録です!

#地雷部Log Vol.7 半シーズンを終えて、王来編を語りたい。

お久しぶりです。OMOchiです。
いったい何ヶ月ぶりの記事かも覚えてませんが、ようやくひと仕事終えたため筆を取った次第です。これからも華々しいライターの数々と共に、地雷部-logをご愛読たまわりますよう宜しくお願い致します。

 

◆最初に


さて、いきなりですが皆さん。
『王来編』、最高の商品じゃないですか?

特定のカードに関する様々な話題が尽きない今シーズンですが、今までのデュエル・マスターズの中で最高の商品にして最高のシーズンだと僕は考えており、まだ王来編が始まっておよそ半年しか経っていないにも関わらず語りたいことが山ほどあるので、一旦この場をお借りして共有させていただきます。
また、本記事を通して、皆様がもっと今のデュエル・マスターズを好きになる事が出来れば幸いです。

◆『超獣王来烈伝』の登場

               DMSP-02 デュエル・マスターズTCG 超獣王来烈伝
これまでデュエルマスターズの商品はカップ麺やレトルトパウチ、ピザボックスを模したパッケージやドギラゴン/ドキンダムガチャなどの様々な方法で我々に衝撃を与えて来ましたが、僕が今までの中で最も衝撃を受けた商品は後にも先にもこれだけです。

DMD-34 DXデュエガチャデッキ 銀刃の勇者 ドギラゴンDMD-29 革命スタート・デッキ 勝太の疾風速攻DMSD-01 NEWヒーローデッキ ジョーのジョーカーズDMSD-04 ジョーカーズ・弾銃炸裂・スタートデッキ

 

発売当初は様々に物議を醸した、『1年間を通して物語の主軸となる商品』
これは導入として最高の商品だと考えていて、各種ニ●アサ番組が1年間に及ぶ本編を通して使用するアイテムを展開することで、アイテムの購入者自身が主人公などの登場人物に自身を重ねて世界観へと惹き込まれるように、超獣王来烈伝もまた、購入者自身が数あるカードゲームの中でも特にデュエル・マスターズ、とりわけ『王来編』という世界観に惹き込まれることで、より一層デュエマを楽しむ為の重要なファクターとなったでしょう。

そもそもデュエル・マスターズ松本大先生が生み出した広大な世界観を、WotCが逆転性を強くした激しくアツかりしカードゲームへと落とし込んだ事から始まりました(コロコロコミック掲載「デュエルマスターズ誕生秘話」参照)。
それが時が進むにつれて世界観を紐解くよりカードゲームとしての側面が重視されるようになり、大会の結果にばかり目が向きがちな昨今(この方法もカードゲームである以上は楽しみ方のひとつとして捉えられるものの)
「『デュエル・マスターズ』として楽しむには些かコンテンツの良さを最大限に活用出来ていないのではないか?」
という疑念が浮かび上がった人も少なからず居るのではないでしょうか。

それが今回の超獣王来烈伝の登場により、王来編としての背景ストーリーや世界観を楽しみつつも、カードゲームとしてデッキの組み方や対戦を楽しむ、『デュエル・マスターズ』がそのタイトルを関する意味を再認識する良いきっかけを産み出したように思います。

ここに、超獣王来烈伝の楽しみ方の一例となる動画シリーズを記載します。
VSジェンドルるシリーズ

youtube.com

掲載許可を下さったカジュアるデュエマGAMEsさん、改めて感謝申しあげます。


◆禁時王がもたらした、たった一つの功罪

 

さて、先のコラムで沢山背景ストーリーの重要性について触れたにも関わらず、王来編が舞台にするのは過去19年分+今までに及ぶ背景ストーリー(無論、全部という訳では無い)。
いきなり全部を理解しろというにはあまりに敷居が高過ぎる、何かこれまでのあらすじを簡潔にまとめてくれて、それさえ抑えれば何となく話が理解できるような、そんな都合の良いものが···
          

ありました。《禁時混成王 ドキンダンテⅩⅩⅡ》君です。
彼が齎した12の災い、これこそが背景ストーリー(以下、超獣世界)で起きたほぼ全てのイベントを網羅してくれています。ここで、彼が起こした災いがどの背景ストーリーに該当するのか振り返ってみましょう。念の為、ここでは背景ストーリーで起きた時系列順に並べておきます。

〜ドキンダンテで学ぶ、これまでの災い(ざっくり)〜
① オーロラ爆誕&クソデカ爆発、サバイバー復活
謎のオーロラが出現&爆発。この衝撃で地底からサバイバー(地下生物みたいなもん)が復活し、各文明が窮地に陥る。この爆発の正体は不明なので今でも考察が続く。

② 水文明の12のプログラム
水文明に封印されているヤバい12個のプログラム。
サバイバーと闘う折に水文明が2つ解放して、2人の戦士をめちゃくちゃ進化させた。
ちなみに全部解放するとスパコンが熱暴走してリキッドピープルが全員蒸発する。

③進化クロスギアの暴走
進化クロスギア(魔改造版古代兵器、全部で5つある)が暴走して災害が多発
全部衝突すると次元の裂け目《ユニバース・ゲート》が産まれるが、全員過剰暴走して1つの生物みたいになった

④アナスタシスとサナトスの衝突
何やかんやでユニバース・ゲートから出てきた《超新星ブラックホール・サナトス》と《超新星ビッグバン・アナスタシス》が最終決戦の果てに光になって対消滅
その光はサバイバーの封印が解けるほど。

⑤ブラックモナークイデアフェニックスの復活
ブラックモナーク(闇文明の大親分)とイデアフェニックス(フェニックスの大親分)が復活(本来は登場すらしない)。
全員死ぬ。

⑥─シデンはシーザーに負けた─、超銀河弾 hellの弾痕が次元の穴を作る
《超聖龍紫電・ギャラクシー》と《暗黒皇グレイテストシーザー》の武闘会の違う結末(本編では紫電が勝利)。
超銀河弾 hellは弾痕が次元に穴が空くくらい高すぎる火力を持つ。
9000個も空いたのはhellの効果で破壊できるクリーチャーのパワー合計に由来

⑦オリジナルハート復活
本来はシーザーの撃ったhellが次元を繋ぎ、古代生物『オリジン』と、その中枢となる『オリジナルハート』が復活することになる(その後爆破され、爆心地が超次元ホールとなる)。
今回は七王の円卓から復活した。

⑧フィオナの森消失
自然文明にある生命力の強い森。
今までにこれほど災害が起きたため、3~4回は消失しても可笑しくないだろう。

⑨─リュウセイはプリンを救えなかった─
超次元ホールの奥底、パンドラスペースから命からがら逃げてきたプリン姫を救うのがリュウセイの役目だが、それが出来なかった未来(本来は成功)。
救えないと次元単位で死人が出る。

⑩ ゼニス誕生
矛盾した思念の集合体がゼニスとして産まれる。
その例がゼロと全文明の矛盾によりゼニスになったバラギアラ。
無感情なので破壊も厭わない。

⑪ ワールドウォーゼニス開戦
プリンを窮地に追いやった主犯格の『アンノウン』の親玉、『ゼニス』が無数の三角錐(トライストーン)と一緒に襲来した日。
次元単位での死人が出る。

-------------本来は舞台はパラレル世界へ行くが、今回は同時に発生-------------------

⑫ ドキンダム覚醒
ドキンダムが目覚め、世界中が封印される。
多くの死人が出る

⑬ 禁断爆発
ドルマゲドン(なんか凄いバケモン)が目覚める。
世界が滅亡の危機に晒される

⑭ 闇の七王
他の文明を侵食して征服することを望む、7人の闇文明の王。
七王の円卓で主に作戦を決定する(バケモンの怨霊が憑いてる)
征服の過程で死人が出るし、水質・大気・土壌汚染もなされる

⑮ バラギアラ
闇文明による汚染活動にブチ切れたミノガミが呼んだ自然災害の概念そのもの。
当然多数の死人が出る

 


いかがでしたでしょうか。
まだ触れられていない箇所もあるものの、『これさえ抑えておけば、大体のイベントは理解出来る』という、アニバーサリーもの特有の過去設定に触れる際に一番適したツールを彼が一身に担ってくれたおかげで、昔からシリーズを追いかけてきたファンへのファンサービスと、新しく始めた人へのあらすじ説明を同時にこなすという荒技が出来、素晴らしいとしか言い様がありません(超獣世界の耐久性については考慮しないものとする)。


◆我々の世界における王来編

 

では、背景ストーリーの重要性を一通り語った上で、今度はカードゲームとしての側面に目を向けてみましょう。
記憶に新しいところで言えば《Disノメノン》《Disジルコン》《S・S・S》等の取り回しが良く比較的廉価な3色のカードの登場や、《天災 デドダム》《熊四駆 ベアシガラ》《煉獄の悪魔龍 フォーエバー・オカルト》等の"特定の需要"が高止まりしたカードの再録。《【聞け】チームウェイブを救いたい【マニフェスト】》《スクリーム・チャージャー》といった、既存の構築の良さを崩さずにデッキの底力を上げるカードの登場により、「何を採用しても強い」という風潮が本シーズンにより強まりました。
この風潮はとても喜ばしい事だと考えており、こういった論説が流れる前は一部のカードのみに強い需要が発生し、それ以外のカードがユーザーの心から離れ、酷い時は忘れ去られる現象が多々発生してしまいました。
それが今シーズンで産まれたカードの溢れんばかりのパワー。
エンジンを構成するパーツそのものが刷新されたことによる出力の底上げ。
これにより、そこそこ無茶なコンボやコンセプトでも『ある程度、なんとかなる』という理屈が通ってしまうため、採用するカードの自由度を上げる事が出来ました。
これにより特定のカードのみを求める風潮が変わり、カードゲームの醍醐味である『自分の信じた切り札と共に闘う』という楽しさが再び舞い戻る良い機会になったと感じます。

 

◆20thレア(タイアップ版)がもたらしたもの

 

今シーズンから登場した20thレアカードは、普段なら特殊パックで行うコロコロコミックとのタイアップ企画、や「20」の意匠を散りばめた人気カードの特殊イラストでの収録、豪華クリエイターとのコラボなどの魅力的な点が多いですが、その中でも私が着目したのは、そのカードの枠のデザインです。
        

このようにカードの周りを装飾を施した金の枠で囲い、時に金の線をあしらったデザイン、何処かで見た事ありませんか?
        

デジャブの正体は新章DMから追加された、マスターレアカードでしょう。
そもそもマスターレアカードは、切札ジョーが生み出したジョリー・ザ・ジョニーとマスター契約をし、以降は彼自身の切り札として使役する事に始まりました。
これを踏まえて考えると、20thレアカードの装飾はマスターレアカードと似通っているものの詳細は異なるもの、つまり「数多の超獣世界の平行世界である、我々の世界のキングマスターカード」だと考えられないでしょうか。
そのように考えてみると、カード1枚に対する愛情が深まり、益々楽しさが増すと思います。
  

偶然かどうかはいざ知らずとも、《"罰怒"ブランド》もマスター版と20th版が有るので、まずは彼から使役ごっこを始めてみてはいかがでしょうか。

 

◆突然の美少女化と、その恩恵


⚠このコラムはライターの主観が強くなります。あくまでも話半分に捉えて頂けると幸いです。⚠


20thレアカードの数ある特徴に、豪華クリエイターとのコラボカードを挙げましたが、その中でも一際目を引いたのは《偽りの王 ヴィルヘルム》《水上第九院 シャコガイル》《奇天烈 シャッフ》等の美少女化でしょう。
発表当初は様々に意見が飛び交ったものの、結果として『画になりやすい』被写体が増えたことによって様々な二次創作物が産まれました。

これだけでもデュエマ熱を高めて周囲の人を熱狂に巻き込むには十分な貢献ですが、それだけではない利点を私は感じました。
それは『カードの性能を、より好意的に捉える事』に成功したことです。
これまでに20thレアカードで美少女化したカードを列挙すると、《奇天烈 シャッフ》はそのコスト不相応に強力な呪文禁止能力から、数年前から今までずっと殿堂カード候補に名を連ねるカードとして、《偽りの王 ヴィルヘルム》は1枚でゲームを変えかねない程の効果から、《水上第九院 シャコガイル》はゲームをプレイヤー1人で完結させかねない能力から、不満の声も目立つカードでした。
しかしそれが先述したマスターカードのような装飾と美少女の肉体を手にした時、それまでのネガティブな印象が和らぎ愛着を持てるようになったことで、これまでよりもポジティブに捉えられるようになる切っ掛けを作ったと思います。
例えば、《偽りの王 ヴィルヘルム》。
       
登場しただけでゲームを優勢に運べ、逆転の機運を掴める。それ故にショップでの取り扱い価格も衰退の兆しを見せないこのカードですが、主に使用されてきたのはランダム性の高い《ミステリー・キューブ》《ホーガン・ブラスター》からの踏み倒し。
これを加味してキャラ付けすると、彼女は「対価を支払い強く願えば、すぐさま駆けつけてくれる最高の悪魔にして、最凶のヒーロー」
そして、相手はヴィルヘルムの脅威を乗り越えた暁には悪魔を打ち倒した者としての称号が与えられるでしょう。
この捉え方は一例でしかないものの、対戦相手との没入感を高める楽しみ方が生まれるでしょう。

       

また、イラストレーターとの関連性も踏まえて好意的に捉えるという遊び方もあります。
その例として《奇天烈 シャッフ》をあげると、

先述した呪文の禁止効果が『予言』、つまり一種の『超能力』であり、イラストレーターが椎名高志であることから3人のエスパーとお目付け役の天才科学者による名作コメディアクション漫画『絶対可憐チルドレン』の延長線上と捉えれば、
「超能力者と共に、相手を倒すアクションアニメ(つまりは絶チルの世界観そのもの)でお目付け役として一緒に闘う」という意味合いが生まれ、当時彼女らの活躍に心を踊らせた人にとっては興奮ものでしょう。
また、このカードと対峙した際に見事打ち倒せれば、ヴィランのような愉悦に浸ることも出来るので使う側にも使われる側にも良い意味が産まれます。

 

最後に《水上第九院 シャコガイル》を例に挙げますが、これを好意的に捉えるために僕はシャコガイルのモチーフとなった『オオシャコガイ』の生態に、彼女のキャラを当て嵌めました。以下に、その一部を掲載いたします。

 

オオシャコガイは太平洋からインド洋の暖かい海に生息し、一度住処となるサンゴ礁を決定するとそこから離れずに生涯を過ごす。
また、安全な生息域や光合成の機会と引き換えに自身と共生した藻の糖分やタンパク質を代謝して成長し、水管を使って海水を吸引しプランクトンを食べる。
(出典:ナショナルジオグラフィック 日本語版サイト 一部改編)

これを踏まえてシャコガイルを見直した時、私は
        
「扱い方はプレイヤーへの依存度が高いが、一度場に出た暁には安全な勝利が約束され、プレイヤーはその強力な効果に共依存する。つまり、
シャコガイルを全力で護りきるようにすれば、2人の深いおもいあい(重い愛、想いあい)により勝利への栄光へと導かれる」
というストーリーを見出し、より一層愛着が強まりました。

 (編集:より分かりやすく素敵な漫画があったので添えておきます!併せて是非!)


また、"吸引して""タンパク質を代謝する"点から考えて·······失礼しました。

ここまで多くの例を挙げましたが、いかがでしたでしょうか。
ここで記載したものについては一例でしかないものの、キャラ付けによってカードに改めて向き合えるだけでなく、カードに様々な思いを馳せる事が容易になる。これもまた、本シーズンの美少女化がもたらした恩恵であり、醍醐味と言えるかもしれません。

 

◆最後に


さて、長々と本シーズンの魅力について語らせて戴きましたが、まだまだシーズンも半分を終えたばかり。単純計算でもう半年は今まで語った事と同じ衝撃が続きます。
そしてその片鱗はいずれ発売される《禁断竜王 Vol-Val-8》にも···
       
これからのデュエル・マスターズとその可能性に胸が高鳴ってやみません。
今回はこの辺にして、また何時か何処かでお会いしましょう。

カモン、王来!デュエル・マスターズ!!


(Writer:OMOchi)

 

#地雷部Log Vol.6 地雷御題録 時を飛ばせ カメカメン‼(デスザ.Starもいるよ)

 

■前置き


日本のめっちゃ昔、白河法皇というどちゃくそ偉い人がいた。

その白河法皇は、偉すぎてこの世の大体は自分の思い通りにできた人間であった。
「鴨河の水(現在の鴨川で起こる洪水のこと。京都あたりにある川である。)、

双六の賽(まあ運次第だし)、

山法師(当時はお坊さんが武器持って反抗してたらしい)」
という天下三不如意(この世の3つの思い通りにならん事)は有名であるほどだ。それ以外は全部自分の権力が及んでいた証拠である。

しかし、その白河法皇がもし現代に生きていたとしたら、その不如意は1つ増えることになる。

 

       


この《ゲンムエンペラー 〈デスザ.Star〉》である。 このSRに見合わないスペックは、流石に彼でもどうにもすることはできない。

現代に生きる白河法皇は、お忍びでパックを剥き、せっかくのSRが《デスザ.Star》だった時の屈辱たるや、凄まじいものだっただろう。

というわけで、地雷部に「《デスザ.Star》を入れたデッキをお願いします 白河法皇」と言った旨の大胆なお題が来た、という訳である。


ゲンムエンペラー<デスザ.Star> - お題箱

早速、三不如意が四不如意に増えてしまった屈辱を晴らすべく、我々はその広大なカードプールへと赴いたのであった。

 

■しょぼすぎる武器と、ある提言

 

デッキを紹介する前に、《ゲンムエンペラー〈デスザ.Star〉》の基本スペックをおさらいしておこう。

《ゲンムエンペラー〈デスザ.Star〉》
闇文明 コスト7 パワー12000
∞ドラゴン/デーモン・コマンド・ドラゴン/レクスターズ
スター進化クリーチャー 
■自分の墓地に4枚以上カードがあれば、このクリーチャーの召喚コストを3少なくする。
■スター進化:レクスターズまたは闇のクリーチャー1体の上に置く。(このクリーチャーが離れる時、かわりに一番上のカードが離れる)
■T・ブレイカ
■このクリーチャーが攻撃する時、相手のクリーチャーを1体破壊する。 

パワーに関しては申し分なく、《ケントナーク〈ディルガ.star〉》に次ぐ2番目であり、条件付きで4コスでキャストすることが出来る。
他のレクスターズが踏み倒しなどの派手な効果な中、こちらは単体では堅実にアドを稼ぐスペックだ。

 


それだけである。
同時期に刷られた《「正義星帝」 〈鬼羅.Star〉》は4コス踏み倒しを2回行いながら擬似的な《Dの牢閣 メメント守神宮》効果を4コス・クリーチャーにばらまけたり

初期には同じく酷評であった《ケントナーク〈ディルガ.star〉》もCSに入賞入りを果たした。

なのに何故《ゲンムエンペラー 〈デスザ.Star〉》は見向きもされないのか?
致命的な理由が1つ。

それは、こいつ単体でゲームセットに持っていくだけの力が極端に弱いということだ。

出て殴れば1面除去のみ。
力を貸した元である《魔の革命 デス・ザ・ロスト》の面影がひとつも見当たらないしょぼい能力。

そりゃあ安売りされまくるわけである。 同期を見ろ。 あいつらはどんどん横に並べてそのままフィニッシュしてるぞ
それなのにお前と来たらなんだ。ええ?

とまあ、クヨクヨ言っても仕方ないので、何とかして手を打たなければいけない。

 

筆者がまず考えたのは、こいつが「低コストで出せる高コスト進化クリーチャー」である点だ。

 

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オリジナルである《∞龍 ゲンムエンペラー》を使い、ムゲンクライム軸で小型を並べながら《ゲンムエンペラー 〈デスザ.Star〉》を両方並べて勝つルートである。

コスト7なので《ゲンムエンペラー》に効果を消されず、がっしりとしたスタッツと除去耐性で相手をぶん殴るところまで行ける。
しかし、これだと、ある欠点があった。
なにか…《ゲンムエンペラー 〈デスザ.Star〉》の良い点が活かしきれてない…。

並べてコスト∞を出して殴るだけだったら元々のチーム零でもできた手法である。
これだと強みが薄く、「もうこいつ抜いて他の潤滑油入れて特化させた方が良くね?」となる。

というわけでこの案は没になり、他のデッキを組む羽目になった。

 筆者が苦戦していると、某氏があるヒントを仰ってくれた。

 

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カジュ■る「《暗黒導師ブラックルシファー》との相性がいいザーディよ~。」

語尾がディスペクターに犯され、歴史を冒涜しそうになっているが、氏の提言は確かなものであった。

ありがとう、■ジュアる氏。ありがとう、《ブラックルシファー》。

つまり何が言いたいかというと、

・《暗黒導師ブラックルシファー》の上に《ゲンムエンペラー〈デスザ.Star〉》を重ねる。
・もし後者が死んで《ブラックルシファー》が次いでに除去されそうになっても、自身の効果で進化のデーモン・コマンドを回収することができる。
・《ゲンムエンペラー〈デスザ.Star〉》は進化のデーモン・コマンド・ドラゴンなので、手札に戻りながら場に残る。

というわけである。

こうやって半永久的に場に残る彼奴に筆者はあることを考えた。

《蝕王の晩餐》を撃って気持ちよくなればいいんじゃね????

途方に暮れていた筆者にとって、このカードの存在は暗い洞窟の先にある光のような存在だった。

要はこうだ。

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①《ブラックルシファー》に《蝕王の晩餐》を撃つ

②《ブラックルシファー》の効果で《〈デスザ.Star〉》を回収しながら、二枚目の《〈デスザ.Star〉》を釣りあげ、ブラックルシファーの上に重ねて殴る。

こうである。

デュエマはシールドを割ってあったまった対面の顔をダイレクトアタックする素晴らしいゲームなので、殴って勝つといいよということは聖書にも書かれている。

しかしこれでは、全てがしょぼいのだ。

      
やはり《〈デスザ.Star〉》を出すだけでは勝てない。この令和にお行儀よく5、6ターン待って《ブラックルシファー》に《蝕王の晩餐》を待ってくれる優しいプレイヤーなんざいるとしたら巨大数検証の案山子対面くらいである。 

何回やってもこれに帰結してしまう。

 



コンクルージョン


それなら、と筆者はさらに思いついた。

《〈デスザ.Star〉》自体をコンボの段階にすればいいのでは?????

そう、《蝕王の晩餐》をあえて《〈デスザ.Star〉》に打ち、8コストのクリーチャーに打ってゲームセットまでもっていくというルートである。

そういうわけで、こういうリストになった。
       


まず、《魔軸の鎖 カメカメン》を立てる。
その時に2コスのクリーチャーが立っていれば、殴りながら《緊急再誕》を撃って《天災 デドダム》を出したり、《夏だ!デュエル修業だ!》を撃ってアタックキャンセルをしながらリソースを増やしていく。

5マナ溜まっているか、もしくは墓地に《聖魔連結王 ドルファディロム》を含むカードが墓地に合計4枚有れば、《王来英雄 モモキングRX》を出したり手打ちをするなどして《〈デスザ.Star〉》を出し、そいつにさらに《緊急再誕》もしくは《蝕王の晩餐》を撃ち、進化元+ドルファディロム+横の何打点かで6打点を目指す。


この方法の利点は普通にマナを貯めても《ドルファディロム》を出すことが容易である点と、モモキングからすぐに《〈デスザ.Star〉》を立てて複数の面を除去できるという点にあると言える。

 

イカれたヤツらを紹介

ぶっちゃけると嘘まみれのデッキではあるが、リストのカードの採用理由を紹介しよう。


・《ゲンムエンペラー 〈デスザ.Star〉》
この企画の全ての元凶。運営はなぜ産んだ。
もうこいつで殴っても勝てないならいっそ踏み台にすればいいじゃない、ということでコンボの素材へと変貌した悲しき革命龍。

やっちゃいなよ、そんな偽物なんか
《〈デスザ.Star〉》「ダンタルだと!?」

 

・《魔軸の鎖 カメカメン》
このデッキに光を入れることになった最大の理由。
こいつがいれば後述する《夏だ!デュエル修業だ!!》を組みあわせて、リソースを確保しながら攻撃キャンセルを行うことが出来る。

こいつで地盤を固めながら最終的に勝つ。という訳だ。

 

・《蝕王の晩餐》、《緊急再誕》
こいつで強~いクリーチャーを出して勝つ。それだけ。
《緊急再誕》は白を増やすため、という理由の他にも、アバレチェーンから唱えて攻撃中のクリーチャーを破壊し、なにか別のクリーチャーを出して攻撃キャンセルを行うことが出来る。


・《聖魔連結王 ドルファディロム》
ぼくのかんがえたさいきょうのくりーちゃー。
8コスで終わらせることが出来るディスペクター。効果が欲張りすぎる

一応白マナにもなることが出来る。(パーツをマナに置くな)

 

《ネ申 ・マニフェスト》、《天災 デドダム》
3コス帯の優秀なクリーチャー。どちらも墓地肥やしをすることが出来るが、前者はレクスターズ、後者は緊急再誕で出して強いカードという理由で採用が決定した。白河法皇はお金は何とかなるので大丈夫だろう。

 

・《王来英雄 モモキングRX》
メタモン。 それだけ。
《ゲンムエンペラー 〈デスザ.Star〉》を載せると2面除去を行いながらおまけでアンタップが付いてくる。これはおそらく《 〈デスザ.Star〉》が強いのではなく《モモキングRX》が強いだけである。
入れる理由も明確にあり、こいつを入れるとわざわざ進化元を用意して《〈デスザ.Star〉》を手張りする難儀なことをしなくて済むのだ。

 

・《夏だ!デュエル修業だ!!》
騒ぐだけ騒がれて結局使われなかったカードの類。まあターン飛ばしちゃったらそりゃあね。
《カメカメン》と組み合わせるのが○なのと、《 〈デスザ.Star〉》用に墓地を肥やせるのがうま味。


《タイム1 ドレミ》《隠れ潜む者 シードラン》
2コスト帯。立てて《カメカメン》を出して殴る。

シードラン》採用は一応《〈デスザ.Star〉》の上に重ねられるのと、1ドローができるという理由である。

 


■終わりに


かくして、不如意は三つに戻り、白河法皇は憤死してデュエル・マスターズを辞めるという悲劇は起こらずに済んだのであった。


他にも改善の余地はありそうなのだが、筆者自身満足してしまったので、読者及び白河法皇達で気の赴くままに改良してほしい。

それでは、また今度。

 

ちなみにゲンペラーは《我我我ガイアール・ブランド》で代用すればもっと強いクリーチャーを出せたり、《マニフェストⅡ世 〈スペルスター〉》を代用すればカメカメンの代わりになったりするので、必ずしも《ゲンムエンペラー 〈デスザ.Star〉》は必要ってわけじゃなかったりします。なんなんだこいつ(号泣)

 

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#地雷部Log Vol.5(後編)突き詰めろ!デュエマの可能性!~Q.有限で最も大きいクリーチャーのパワーは幾つか?~

■前回の記事

 

jiraibu-log.hatenablog.com

 

 

 

 

■前書き&デッキリスト

今回は、前編の記事を読んで、読者から想定される疑問や、そもそもどういった仕組みでパワーが増えていっているのかを解説していく。

まず初めに 改めてデッキリストをココにて載せておく。

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ダイナモについて

 

ここで、一部の読者なら少し首をかしげるかもしれない

《力持ちのジェロン》の存在である。
まず、ダイナモの能力をここでおさらいしておこう。
ダイナモ(バトルが始まる時、あるいはこのクリーチャーで攻撃できる時、このクリーチャーをタップしてもよい。そうした場合、そのターンの終わりまで、このクリーチャーのパワーと能力をバトルゾーンにある自分の他のダイナモ1体に加える)」

こういう記述である。
「つまりタップすれば、パワーと能力をダイナモ・クリーチャーに譲渡できるため、
ダイナモを譲渡する役としてはパワーがいちばん大きいクリーチャーが一番最適なのではないか?」
一部の読者はこう思っただろう。

しかし、デュエマ巨大数の世界はゆうにその次元を超えてしまっているのだ。

有限パワーの計算は、その巨大さゆえに近似値で表す。

5000だろうが5500だろうが5656だろうが等しく5000と表す。

つまり、馬鹿デカい数字を扱う都合上、上の1桁~2桁が重要なので、下の桁になるような小さいパワーの増減は勘定に入れられないということである。

そういうわけで、大きく桁が跳ね上がるようなカードやギミックを導入しない限りはもう本来のクリーチャーのパワーを参照するという時代はとうに過ぎている。これは《力持ちのジェロン》ではない他のカードにも言えることである。

 

 

■手順と各ギミック解説

youtu.be


ここで、動画を踏まえながら手順をもう一度おさらいしよう。

(編集注:カードの詳細は前回の記事をご確認ください。)

⓪.場に《起源神 レプトン》《魔龍バベルギヌス》以外のクリーチャーを全て並べ、山札に《魔龍バベルギヌス》、《起源神 レプトン》、《ビックリ・イリュージョン》の順で山札を固定。

①.ターン開始時に《激天下!シャチホコカイザー》、《竜のフレアエッグ》の効果を処理。山札の上から《魔龍 バベルギヌス》を出し、《竜のフレアエッグ》を自壊。
《魔龍バベルギヌス》の効果を処理。《不敗のダイハード・リュウセイ》を破壊してリアニメイト
《激天下!シャチホコカイザー》の効果を処理し、《竜のフレア・エッグ》を蘇生。

②.ドローフェイズに《起源神 エレクトロン》の効果を処理、2枚を引き、《ビックリ・イリュージョン》を捨てる。この時《龍装艦 チェンジザ》4体分の効果を処理。《ビックリ・イリュージョン》を4回唱え、種族は「ダイナモ」、「ジョーカーズ」、「ティラノ・ドレイク」、「ゴッド・ノヴァOMG」を宣言

③.《力持ちのジェロン》のダイナモの効果を、先に《真実の皇帝 アドレナリン・マックス》、《伝説の決闘者》に付与。

④.次に、ダイナモ効果を《爆竜凰 ドラギリアス》《名も無き神人類》《アアルカイト <ペガサ.Star>》《聖霊イカズチ》《偽りの名 ゾルゲ》を優先的にダイナモを付与しながらクリーチャー全てに最大数でダイナモを分け合う。

⑤.最後のダイナモ能力でタップする際に《グリージー・ファブノーレ》の能力で《起源神 レプトン》を出し、その時に「中央G・リンク360」を持っている各クリーチャーの効果を処理。各クリーチャーはそれぞれ《起源神 ニュートロン》か《神核 アトム》を宣言し、リンクして剥がす。という挙動を繰り返し、ダイナモで付与したテキストをさらに増やす。

⑥.任意のクリーチャーで攻撃し、《アアルカイト <ペガサ.Star>》の攻撃時効果を解決し、《聖霊イカズチ》と《偽りの名 ゾルゲ》の効果を誘発。バトルによってダイナモを誘発しながらアンタップし、パワーを増やす。

⑦.《不敗のダイハード・リュウセイ》の効果でシールドを全て割り、そのままダイレクトアタック。ゲーム終了

 

今回の検証においてパワーが跳ね上がる原因となったのは大きく分けると、この四つである。

1.ダイナモ能力と《爆竜凰 ドラギリアス》による二倍能力の増加「ドラギリアス爆発」

2.↑のメカニズムに《真実の皇帝 アドレナリン・マックス》と《伝説の決闘者》を横に入れることで起こる不具合「伝説・アドレナリン爆発」

3.「第二のダイナモ」、G・リンクのつけ外しによるテキスト増殖バグ「名も無き爆発」

4.今回の主役である《アアルカイト〈ペガサ.Star〉》を使い、《偽りの名 ゾルゲ》(《空域の守護者 ブインビー》)、《聖霊イカズチ》のそれぞれのcipをコピーし爆発を起こすペガサ.Star事件「ゾルゲ・ブインビー爆発」

これらすべてがどういったメカニズムでパワーを10↑↑↑↑(10^10^71)たらしめたのか、最初の爆発から解説していくとする。

 

1.「ドラギリアス爆発」

さて、上述した通り、ダイナモという能力は「ダイナモ種族を持つクリーチャーに、能力とパワーを譲渡する」というものであり、ダイナモでないクリーチャーには譲渡することができない。
結論から言うと、皆がご存じであろうこの「ドラギリアス爆発」はドラギリアスの「ティラノ・ドレイクのパワーを2倍する」という能力をダイナモによって「記述ごと」増やす方法だ。

種族付与なら《ビックリ・イリュージョン》が最適だが、《ドラギリアス》の二倍対象は「ティラノ・ドレイク」という種族のみである。
一回手打ちして「だいなも!」とお行儀よく宣言して呪文を墓地において終わり、では只々他の人に謎の能力を押し付ける一般ティラノ・ドレイクが誕生するだけである。

しかし、我々はパワーカードである《龍装艦 チェンジザ》を4枚投入することにより手札から《ビックリ・イリュージョン》を手札から捨てることさえできれば、4回唱えられるようになった。

というわけで《起源神 エレクトロン》の効果でターンの最初のドローの代わりに2枚引いて《ビックリ・イリュージョン》を捨て《チェンジザ》艦隊で「ダイナモ」、「ティラノ・ドレイク」「ゴッド・ノヴァOMG(理由は後程)」「ジョーカーズ(GRにジョラゴン、ジョギラゴンがいるため)」を宣言し、《ドラギリアス》の二倍能力はその火を燃やしていくこととなる。

2.「伝説・アドレナリン爆発」


さて、上のドラギリアス爆発で二倍能力を増やすこと自体できたのだが、これだけではクリーチャー達の能力はたったの2^59倍(後から出すレプトン以外の通常クリーチャー38体+超次元&ドラグハートの8体+GR12体+ドルマゲドン=59体)にしかならないので、これだと夢の、わけわかんない数字クラスまでたどり着くことはできない。

そこで、我々が思いついたのは「タップできる数を増やしてダイナモの譲渡チャンスそのものを増やそう!」というものだった。

現時点で、有限回「タップできる」クリーチャーである《伝説の決闘者》
さらに、「自分がタップしたとき、自分のドラゴンを全てアンタップする」《真実の皇帝 アドレナリン・マックス》
こちらを使ってダイナモ譲渡を効率よく行えば、一人が寝たら全員起き、さらに本人は三度寝するという挙動を行える。

ちょうどここで触れておいた方がよいので、このデッキのクリーチャー同士の関係について記す。
ダイナモ」の特性上、最終的には各クリーチャーがそれぞれ持っている能力を全員が保有していることになっている。
《純潔の信者 パーフェクト・リリィ》を入れているのはこのためである。
また《竜のフレアエッグ》で攻撃できないというデメリットは《撃滅の覚醒者キング・オブ・ギャラクシー》《天命王 エバーラスト》 でケアしている。

本題に戻ろう。
さてこの複数タップによって何が起こるかというと
・A(アドレナリン・決闘者能力持ち、二倍能力を1個所持)がB(未所持)にダイナモを譲渡
・初回アンタップによりA→Bにもう1回譲渡、3回目のタップも同様に行う。
・B(アド・決闘所持、二倍能力を3個所持)がAにダイナモを譲渡
・BがタップしたことによりAがアンタップ
・BがそのままAに残りの二回タップでダイナモ譲渡
・アンタップしているAがBにダイナモ譲渡

こういう風に、かなり複雑になるが半ば鼠算式に二倍能力が増えていくことになる。
ちなみに上の挙動だと締めて二倍能力が29個まで増殖している。余裕の速さだ。馬力が違う。

こういった挙動を59体行うことによって、二倍能力を爆発させていくというのが「伝説・アドレナリン爆発」である
今回の企画で演算していただいたαrufα氏が「計算の9割がこれだった」と言わしめたほど、実に複雑かつ難解なメカニズムであった。

さて、ここまでは今まで我々パワーチームが既に通り過ぎていた道である。

次の段階からは我々の未踏の世界であったのだ。

3.「名も無き爆発」

検証における4番目の手順「特定のクリーチャー群に優先的にダイナモを譲渡する形で、全てのクリーチャーに最大効率でダイナモを分け合う。」
このクリーチャー群のうちに《名も無き神人類》が入っている


では、この《名も無き神人類》になぜダイナモを優先的に巻き込むのか

答えは、次の手順である「マナからレプトンを出す際に、中央G・リンク360を宣言する。」というところにある。

中央G・リンク360とはこういう能力だ。

(このクリーチャーまたは自分の他のゴッドをバトルゾーンに出す時、クリーチャーの名前をひとつ選ぶ。このクリーチャーは、このようにして以前選んだ名前のかわりに、新たに選んだ名前を、カードに書かれている名前に加えて持つ。その後、自分のゴッド1体からカードを1枚リンクを外す。その後、このカードを、好きな数のリンク可能なカードとリンクしてもよい)

つまり、全てのクリーチャーが呼応し、
リンクして剥がしてまた別のクリーチャーがリンクして剥がして……を繰り返すのだが、

この「リンクを剥がす」という挙動がキモなのである。

なんと、デュエル・マスターズの「G・リンク」の効果、リンク中に付与効果を持ち、その上でリンクを外されたらお互いがその付与効果とパワーの増減の影響を引き継ぐ。 という裁定が入っている。

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これを利用し、
ダイナモで付与されている効果を増やすことにより、二倍効果やら後述する《ゾルゲ》《ブインビー》《イカズチ》《ペガサ.Star》もついでに増やしていくのだ。

レプトンマリオ64のケツワープ並にバトルゾーンを暴れ回っている間に、各々の付与されたテキスト数はとんでもない事になっているという訳である。


4.「ゾルゲ・ブインビー爆発」

さて、今回最後にして、《アアルカイト 〈ペガサ.Star〉》を入れるきっかけとなったこの「ゾルゲ・ブインビー爆発」

当初は《空域の守護者 ブインビー》は採用されておらず、

・複数ある《アアルカイト》の攻撃時能力1つ目を使う。
・《偽りの名 ゾルゲ》で任意のクリーチャー同士をバトルさせる。
・バトルが始まるのでダイナモ能力が発動。AからBへ…という譲渡がもう1回始まる
・全て処理したあとバトルし、《ゾルゲ》の1回目の処理を終了。2回目の《ゾルゲ》のバトル効果を誘発
・持っている《ゾルゲ》の効果を全て使い切ったところで《聖霊イカズチ》の効果を処理。自軍を全アンタップ。
・《アアルカイト》2つ目の攻撃時能力を使う。

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と言った具合だった。これだけでも十分に二倍能力は増えていくのであるが、
《空域の守護者 ブインビー》というカードが、このメカニズムをさらに増幅させたのである。

つまり、こうである。

・複数ある《アアルカイト》の攻撃時能力1つ目を使う。
・《偽りの名 ゾルゲ》で任意のクリーチャーとサイキックであるクリーチャーをバトルさせる。
・バトルが始まるのでダイナモ能力が発動。AからBへ…という譲渡がもう1回始まる。
・《空域の守護者 ブインビー》の能力が発動。ダイナモのタップの後に、「サイキッククリーチャーとバトルする時、アンタップ」する能力を使い、バトルしているクリーチャーをアンタップ、ダイナモでタップ、能力でアンタップ……を繰り返す。
・全て処理したあとバトルし、《ゾルゲ》の1回目の処理を終了。2回目の《ゾルゲ》のバトル効果を誘発。
・持っている《ゾルゲ》の効果を全て使い切ったところで《聖霊イカズチ》の効果を処理。自軍を全アンタップ。
・《アアルカイト》2つ目の攻撃時能力を使う。

ちなみに、動画を作って頂くにあたって帽子氏にこのチャートを説明したところ、編集の疲労も相まって氏は犬になってしまっていた。
誰だってそーなる。俺だってそーなる。

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つまり、ダイナモの「バトルが始まる時」とブインビーの効果である「バトルする時」のタイミングが同時に解決できるため、ブインビーの効果とダイナモの効果を複数持っていれば上のような挙動ができ、バトルするクリーチャーが痙攣するのだ。


これによって、四つの爆発を踏まえて能力の数と累積されたパワーが圧倒的に増え、結果的にパワーが10↑↑↑↑(10^10^71)になる、というわけである。

 

■終わりに


如何だっただろうか。
この解説記事を読み、仕組みを理解していただければ幸いである。

 

 

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#地雷部Log Vol.5(前編)突き詰めろ!デュエマの可能性!~Q.有限で最も大きいクリーチャーのパワーは幾つか?~

■初めに


この記事を書くにあたって、全面協力及び監修に携わったαrufα φluwind(@F_arufa )氏と分かりやすい動画を作ってくださった帽子氏(@hat_dm)に多大なる感謝と敬意をここに表明致します。
誠にありがとうございます。


■前置き


デュエル・マスターズ
それは単純でありながらも奥が深く、素晴らしく整えられたゲームデザイン、フレーバーデザインが設計されていながらも

すご~く、バグを起こす。


さて、読者の方々には上の前置きを頭の片隅に入れて貰いながらも、今回のテーマを掲げようと思う


それはズバリ、パワーだ。


パワーとはもちろん、主にクリーチャーカードの左下に描かれている、だいたい4桁以上の数値のことである。

筆者は以前、そのパワーの限界に挑戦した記録を個人ブログで記したことがある。

mappochuris.hatenablog.com


↑最近の記事だとこれなので、その軌跡を読んで頂けたら感謝感激雨霰の次第で御座います。


では、なぜこの話題を今になって出したのか

勘のいい読者であればお気付きだろう。

去る2021年6月26日より発売されたカードパック「禁時王の凶来(ミラクル・フォービドゥン)」にて、デュエマにおける最大有限パワーの桁数を跳ね上げさせるようなカードが新たに収録されたからである。


《アアルカイト 〈ペガサ.Star〉》。彼こそが、デュエマ巨大数における記録を塗り替えるスターである。


ここで、デュエル・マスターズにおける最大有限パワーの検証のルールをここにて記す。

 

〜デュエマ最大有限パワーの検証ルール〜


・デッキ構築レギュレーションは検証日の殿堂レギュレーションに則り、アドバンス(GRカード、超次元カード、《禁断〜封印されしX〜》《FORBIDDEN STAR~世界最後の日~》《滅亡の起源 零無》の使用可能なレギュレーション)により行うこととする。

・テキスト及びパワーに「∞」、または「無限」と表記されているカードの使用禁止

・パワーの操作を行うに際し、無限回のループが可能なギミック、及び意図的な無限ループ処理の使用禁止。

《カモン・ビクトリー》《爆アド上ブレヤッホー!》などの、ゲーム中に使うカードの枚数を操作するカードの使用禁止。

・検証における特殊な条件が存在しない限り、想定される対戦相手は主に挙動を起こさないプレイヤーである。

 

では、今より検証するとしよう。

 

■検証


カードリストは以下の通りとなる。

 

 

また、手順はこうだ。

⓪.《起源神 レプトン》《魔龍バベルギヌス》以外のクリーチャーを全てバトルゾーンに並べ、山札に《魔龍バベルギヌス》、《起源神 レプトン》、《ビックリ・イリュージョン》の順で山札を固定。

①.ターン開始時に《激天下!シャチホコカイザー》《竜のフレア・エッグ》の効果を処理。山札の上から《魔龍 バベルギヌス》を出し、《竜のフレアエッグ》を自壊。
《魔龍バベルギヌス》の効果を処理。《不敗のダイハード・リュウセイ》を破壊してリアニメイト
《激天下!シャチホコカイザー》の効果を処理し、《竜のフレア・エッグ》を蘇生。

②.ドローフェイズに《起源神 エレクトロン》の効果を処理、2枚を引き、《ビックリ・イリュージョン》を捨てる。この時《龍装艦 チェンジザ》4体分の効果を処理。《ビックリ・イリュージョン》を4回唱え、種族は「ダイナモ」、「ジョーカーズ」、「ティラノ・ドレイク」、「ゴッド・ノヴァOMG」を宣言。

③.《力持ちのジェロン》ダイナモの効果を、先に《真実の皇帝 アドレナリン・マックス》《伝説の決闘者》に付与。

④.次に、ダイナモ効果を《爆竜凰 ドラギリアス》《名も無き神人類》《アアルカイト <ペガサ.Star>》《聖霊王イカズチ》《偽りの名 ゾルゲ》を優先的にダイナモを付与しながらクリーチャー全てに最大数でダイナモを分け合う。

⑤.最後のダイナモ能力でタップする際に《グリージー・ファブノーレ》の能力で《起源神 レプトン》を出し、その時に「中央G・リンク360」を持っている各クリーチャーの効果を処理。各クリーチャーはそれぞれ《起源神 ニュートロン》《神核 アトム》を宣言し、リンクして剥がす。という挙動を繰り返し、ダイナモで付与したテキストをさらに増やす。

⑥.任意のクリーチャーで攻撃し、《アアルカイト <ペガサ.Star>》の攻撃時効果を解決し、《聖霊イカズチ》と《偽りの名 ゾルゲ》の効果を誘発。バトルによってダイナモを誘発しながらアンタップし、パワーを増やす。

⑦.《不敗のダイハード・リュウセイ》の効果でシールドを全て割り、そのままダイレクトアタック。ゲーム終了。

〜参考動画〜

youtu.be

 

 

カードリストの発案、計算もまたαrufα氏に御協力頂いた。重ねて申しますが。誠にありがとうございます。

上の画像は、そんな氏の血と涙の結晶にも等しい計算跡である。

さて
結果の数字はと言うと…。
10↑↑↑↑(10^10^71)


……は?

一目見ても、どれくらい大きいのか見当がつかない。

全面協力していただいたαrufα氏も「正直、どうやってわかりやすく伝えたらいいか分からない。」とこればかりは匙を投げてしまった。まあそれだけデカいということである。(投げやり)

一応説明しておくと、この上矢印(↑)は「クヌースの矢印表記」と言い、累乗の右上のやつをもっと便利に表記出来るやつであり、↑の数が増えれば増えるほどその威力は増す。
(3↑3=3の3乗=27
3↑↑3=3↑3↑3=3の27乗=7625597484987と言った具合である)

しかしこれだけ説明しても読者にとってはその大きさは分かりづらいだろう。
とりあえず、背景ストーリーにおいて約378億体いるドキンダムは余裕で消し飛ばせる。

そして、チーム零のクソデカ・名前クリーチャーである《無量大数 グーゴルプレックス》君を参照すると
グーゴルプレックスの元ネタであるグーゴル数である、10の10の100乗乗
これを上のように矢印表記に直すと
10↑10↑100

これを計算しようとしても、αruf氏から「さすがに話にならん(ほどグーゴルプレックス君が小さい)(意訳)」と言われたので
まあ、こんくらいこr…ぽよせる*1だろうということで

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だいたい5000兆体ぽよせる。 すごいね(小並感)

詳細は後に話す故に省略するが、今回の最大パワーを爆発させたその中心には紛れもなく《アアルカイト 〈ペガサ.Star〉》が存在し、彼がもし収録されなかったなら、新たなる発見もなかったであろう。

 

■終わりに

 

まず一つ余談を。
実はこの記事を書くにあたり、デュエマの最大有限パワーを検証するのにはなぜこういったカードリストなのか、どう言った仕組みでパワーが増えていくのかというのを事細かに説明したかったのである。我々にはそれを書くためのちゃんとした根拠があるのだが、今回に関してはそれを書く余白がない。
という訳で申し訳ありません。この記事、二部構成となります。 種明かし編を用意してありますので、そちらをご覧ください。

 

閑話休題
いかがだっただろうか。
デュエル・マスターズの可能性は無限大であり、その広大なるカードリストを上手に組み合わせることが出来れば、このゲームはよく言えば未知の挙動を目の当たりにすることが容易であり、悪くいえばバグりやすいということだ。

多少形は違えども、この記事によって、デュエマの可能性に魅了されれば、筆者にとってこれ以上の幸いはない。

最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。

 

編集捕捉:次回はこちらからご覧いただけます!!!!!

 

jiraibu-log.hatenablog.com

 

 

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#地雷部Log Vol.4 大多色時代を乗り越えろ!デュエマ20周年のマナベース・スタンダード

 

◆はじめに


相も変わらずのまろかです。記事の執筆し始めが地雷部-Log vol.1の公開日なんですけど、書き上げるのはいつになるのやら。なにやら不穏な雰囲気で始まった今回の命題は、皆さんも頭を悩ませているであろう現代デュエルマスターズの悩みの種<マナベース>のお話です。

ことの発端は今日、こんなツイートをしました。

 

 


そうしたらやたら反応を頂けたもので。まあ僕も一生頭抱えてる命題なので気持ちは多いにわかります。

実際この辺りの話って明文化されてる資料はないですし、動画媒体で共有したところでこんなとこ深掘りしても伸びない上に扱いが非常に面倒なテーマです。言葉を隠さず言えば、やり損。

とはいえ、この20周年での3色推し、多色全盛の時代に明文化せずしていつやろうかという話でもあります。てなわけで、僕の持ちうる知識を最大限噛み砕いて言語化、共有しようと思います。地雷部-logなのにこんな真面目でいいのか?

 


◆前提条件


①この記事は王来編2弾発売前後に書かれています。あくまで現時点のセオリーを記述します。
②3色以上かつ、マナを伸ばすデッキに話を限定します。レンジが前に寄ってるデッキに関しては僕自身が不得手かつ理論が全くの別物である解釈なので。(なんなら前寄せかつ同じカラーリングの中でも赤青覇道と赤青エクスは全くの別理論だったりしますし…4c鬼羅starなんてマナベース超越しすぎだから理論もクソもないし…)


◆マナベースとマナカーブ


至極簡単に形容すると、
マナベース=色配分
マナカーブ=コスト配分
です。本当に至極簡単に言えば。vaultでデッキ作ると一番下に書いてるアレです。

     f:id:Shin_Jokers:20210703220609j:plain



そんなこと知ってるわ!と言う人が大半だと思いますが、本題はここから。

この2つを切り離して考えてませんか?

よく聞くところだと、マナベース側だと「多色X枚、単色Y枚」であったり「緑X枚」のような表現。
マナカーブ側だと「2⇒4⇒6」や「3⇒5⇒7」のような表現。獅子王使うなら多色は2◯枚!みたいな宗教戦争はよくタイムラインで見るものです。

実際僕もこの表現は多用しますし、便利です。しかし、この1面的な比率だけの表現だとマナベースかマナカーブ、どちらかしか見れないんですよね。これが嘘デッキの元凶だと僕は考えています。

加えて言えば、ついに再録も決定した《天災デドダム》であったり《Disノメノン》《T・T・T》等の低コストかつ色拘束の激しいカードを利用したデッキの場合、マナベースとマナカーブの双方に気を遣わないとまるで再現性を保てないことが往々にして発生します。

あまり文字だけ読んでてもイメージが沸きづらいと思うので、具体例を交えてご紹介します。


◆嘘デッキ具体例

   f:id:Shin_Jokers:20210703221056j:plain 



このリストの説明をします。
マナベース:多色27:単色13。単色に関しては全てデドダムのキャストに貢献できるカラーにしています。
3色カードを多数採用することで赤と白に関しても全色カードをカウントに含めず10枚確保しており、《フェアリー・ミラクル》2ブーストも担保しています。

マナカーブ:基本的には3⇒5としており、多色多めではありますが単色2枚(ミラクル2ブースト前提)引き込めば5で《呪術と脈動の刃》を撃ち込むことが出来、《禁時混成王ドキンダンテⅩⅩⅡ》の着地が狙えます。早期に大型制圧札さえ着地してしまえばその後はゆっくりゲームが出来るので、《聖魔連結王ドルファディロム》等の追加のフィニッシャーを擁立して詰めることができます。


とまぁ、マナベースとマナカーブを分けて説明しちゃえばこんな感じで如何にも真っ当な説明をできちゃうわけですよ。嘘デッキなのに。


以下、マナベースとマナカーブ両方織り込んだ正しい説明をします。


まず、単色カードのうち《神々の逆流》を除いた全てが序中盤に手からプレイしたいカードです。3でデドダムしたら次は《絶望と反魂と滅殺の決断》撃ちたいだろうに、何故かダークネスは3ターン目にマナに置かれてませんか?

ダークネス以外の単色を置くとなれば、ダブついた初動を置くことになるわけですけど、初動12枚から8枚しかない単色カード+デドダムを2枚引き込む前提はヤバくない??それ初動が厚いって本当に言える???

唯一マナに置きやすい逆流もデドダム的に全く良くなくて、《龍風混成 ザーディクリカ》

《ルシファー》ドキンダンテはデドダム目線タップインする青単でしかないからそれらをマナ置きした時点で3t逆流置きデドダムは成立しないんだが??

ラクル的にもヤバくて、2枚で5色揃う組み合わせが「ラッカ*1+脈動」or「ラッカ+デドダム」or「ドルファ+デドダム」のみ。デドダムって初動ですよね?2ターン目までにマナに置きたいカードでは決してないよね???

なんなら4tルシファーしたいならルシファーマナ置いとかなきゃいけないんだよね?いつ置くの??山上から落とすの???

だいたいここまでマナベースぐちゃぐちゃな上でドキンダンテの弾をハンドキープする要求まで重なってくるの地獄が過ぎないか?????


てな感じです。マナベースとマナカーブがどうちゃらみたいな講釈垂れてましたけど、別に大したことじゃなくて「具体的に何ターン目に何をマナ置きしたくて、何をプレイしたくて、何を手札に抱えたいか」を羅列してくだけなんですよね。

特にデドダム+ミラクルはそれがシビアに出てくるだけであって。誰もがやってる「Xターン目に◯◯をプレイしたい」という指針に「Xターン目は◯色をアンタップインさせたいから、それまでに他の色が揃えられる土地になるようにしよう」って指針が混じるだけ。

その土地は序盤にダブついた初動でも、トリガーでしかなくて手からプレイする予定がないカードでも、後々アクセス出来る終盤に使いたいカードでも、複数入れてるからマナに置いても後で引いてこれるカードでも、対面との相性的に不要なものでもなんでもいいです。マナを如何に活用するかは構築次第。


◆本当デッキ具体例

   f:id:Shin_Jokers:20210703221331j:plain



成功例も分かりやすくデドダムミラクル基盤で。僕がずっと擦ってるマゲ抜きアドバンス5cを例に。(オカルトガン見してる構成なのは当時の身内環境ゆえなのでご容赦)

序盤にマナに置きたいのは火噴くナウ+デイガ*2カラー。対面に応じて《とこしえの超人》《リツイーギョ #桜 #満開》を早期着地させたいので火噴くを優先してマナに。

青と緑の単色を厚く取っているので、8投のデイガカラーを1枚引ければデドダムもミラクルも問題なくキャスト出来るよう構成。そのデイガカラーは各4投なので一切躊躇なくマナに置いてよい。

緑のメタクリーチャーは《我臥牙 ボアロアックス》、ドラゴンクリーチャーは《始原塊ジュダイナ》で後半アクセス可能なので急ぎで必要でなければ惜しまずマナに置いて問題ない。

デイガカラーがデドダム目線タップイン黒単色なので、ダークネスは自然と抱えやすく4ターン目のプレイになりやすい。

《龍装艦チェンジザ/六奇怪の四〜土を割る逆瀧〜》は早期キャスト出来れば当然強いが、ゲームメイクの肝になるわけではないので比較的マナに置いて動きが歪まない単色マナとしての役割を重く見て採用。《最終龍覇グレンモルト》からリソースゲームを展開する際にも重宝する。

《時の法皇ミラダンテⅫ》《機術師ディール/「本日のラッキーナンバー!」》は唯一マナ置きしづらいカードだが、フィニッシュがこれらに依存しているわけでもなく、どこかで不意に絡めても十分効力が見込める為マナから回収するカードは0枚になっている。


こんな感じでマナ置き指針含めて言語化出来るわけです。(一回noteに纏めてるから当たり前なんだけど)

 

これぐらいの解像度で言語化しろとは言いませんので、ぼんやり思っている「これはマナに置きたくないな~」とか「タップイン多くてしんどいな~」とか「こいつタップインのくせにあんまり強くないな~」みたいなところをもう少し深掘りしてみてください。より本当デッキになるはずです。


◆おわりに

今回はマナベースの言語化ってところで、正直なところ数字でどうこうみたいな話にしようかと思ってたんですけど、骨が折れて具体例を交えた考え方、みたいなところに帰着しちゃいました。

これはあくまで自分の動きを突き通すタイプだからこういう考えが出来るのであって、複数枚の組み合わせを手札に要求するコンボデッキとか、相手に応じて変則的に動くオボロみたいなデッキだとまるで考えが違ってくるとは思います。

とはいえ構築段階で具体的なマナの状況を考えて組まれているか否かで、デッキとしての動きの質は天地の開きが出てきます。小学生時代アホほど買ったDM-26(《聖鎧亜キング・アルカディアス》の弾。60種類中50枚ぐらい多色。どう考えてもイカれている。)に思考回路を歪められ、今なお単色デッキを1つたりとも持ってない僕が言うので本当だと思います。

十王、王来と魅力的な多色カードのバーゲンセールになってる現代DMですが、マナベースにきちんと向き合い、調整した果てにしっかり多色カードが活きるデッキに辿り着けばその力をいかんなく発揮してくれること間違いなしです。3色になったことでより首を絞められる思いですが、共にこの大多色時代を乗り越えて行きましょう。

記事への需要がこれで満たせてるかはわかんないんですけど、読者の皆様のデッキがより本当デッキになる一助になれば幸いです。

すっげぇ真面目に書いちゃった。次はもうちょいふざけます。それでは!

 (Writer:のまろか)

 

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*1:白/青/赤の3色の愛称

*2:白/黒/赤の3色の愛称

#地雷部Log Vol.3 デッキビルドから学ぶ思考訓練術

◆はじめに


こんもちは。この度地雷部ロガーとなりましたOMOchiと申します。

突然ですが皆様、『勉強』は得意ですか?
多くの方が「苦手」と答える傾向にある(かく言う筆者も苦手である)この質問は、人により様々な理由が出てくる筈でしょう。

しかしそれらを一纏めにした上で、苦手意識を持つ原因に言及するとするならば、
『どの分野をどれほど、どれ程のペースでやればいいのかが分からない』為に、苦手意識が高いのではないでしょうか。

ですがご安心ください。
そんな苦手意識を、読者の中のカードゲーマーである方ならば平素より行っているであろうデッキを組むという行為に当てはめる事で、少しでも解消するお手伝いを本記事では行わせていただきます。

 

◆本記事におけるデッキについて

そもそもデッキと、その組み方なんて個人の自由では?と思われたでしょう。
誠にその通りでありますが、やはりカードゲームである以上はメーカー側の指定した条件で対戦する必要がある為に、必ず勝ち負けが存在します。
このデッキを、勝つ事のみに特化させるとどうなるか、皆様はわかりますか?

この状態になったデッキが所謂『競技向けのデッキ』となり、本記事において貴方が組むデッキとなります。

ではどのようにして、競技向けのデッキは組まれているのか。先ずは組み上がる過程からおさらいしてみましょう。

 

◆競技向けのデッキが組まれるまで


主に競技向けのデッキが組み上がるまでには、以下に挙げる4つの段階を踏んだループにより構築されます。

1.大会で上位入賞したデッキの累計データや自身の戦績等から、使用されやすいカードの傾向を判断する。
2.それらがどのようにしてゲームに勝つのかを考える。
3.それらに対抗する為に必要なカードを採用してデッキを作り、フリー対戦などを用いて問題点を洗い出す。
4.問題点を解決する為に採用カードの枚数や種類を調節して大会へ挑み、1.へ戻る

若干の誤差こそ有りますが、大体の競技向けデッキはこのようにして完成します。

 

◆如何にしてデッキビルドと勉強は結びつくか

 

しかし何故急に競技向けデッキの話題を俎上に載せたか疑問に思った方も居ましょう。実はこのデッキ構築の段階こそが、勉強を少しでも得意にしてくれる為のヒントとなるのです。
これらを踏まえた上で競技向けのデッキを勉強に置き換えると、ゲームの勝利条件はより多くの問題に正解する事であり、全プレイヤーは演習問題という全く同じ相手に挑みます。
大会で上位入賞したデッキは、云わば多くの正当数を記録した人であり、彼等のゲームに勝つ方法は、より多くの求められた知識を持っていること。採用されやすいカードの傾向は、頻出する問題の割合でしょう。

デッキは云わば当人の知識量で、採用したカードは覚えた知識そのもの。手札の数は問題を解く為の知識の数です。
フリー対戦もとい確認問題は知識を正しく覚えているかどうかをフィードバックさせるための手段であり、これらから得られた結果は自分の知識量を反映させ、自分に不足しているものを明示してくれます。
そして組み上げた知識は試験という名の大会へと挑むことで、その成果を発揮するのです。


このように考えてみると、今まで分からなかった為に苦手だった勉強との付き合い方も分かりやすくなったのではないでしょうか。

また、他人の経験から知見を得てデッキを組む以上は、どうしても入賞したレシピの割合などの、過去のデータを纏めたものが必要となりますよね。
勉強においては過去問題集や参考書がその役割を果たしてくれますので、日々の課題に慣れてきたら手をつけてみましょう。

 

◆まとめ


ここまで読んでいただき、誠にありがとうございました。これまでの内容を纏めると、

・カードは知識でデッキは総知識量、手札は求められた時に使える知識の数
・採用されやすいカードの傾向は、出やすい問題の傾向
・過去問や参考書は入賞したレシピのまとめ。触れておくに越したことはないのでやるのがおすすめ

この3点に纏められます。
ここで得た知見は、いずれ何処かで役立つ時が来るかも知れません。それでは。
(writer:OMOchi)

 

 

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 Shin

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というわけで自分から最初にご挨拶をば。
ジョーカーズをこよなく愛し、自らの種族すらジョーカーズと信じて止まない、Shinと申します!
地雷部-Logでは全般の管理に加え、部内の対戦風景やカバレージやその他デッキ記事などを投稿していく所存です。
地雷部-Logの編集委員を買って出た癖にドタバタしていることの方が多いですが何卒よろしくお願いします!
読者の皆様に部員の方の面白記事をより面白く伝えるために頑張ります!

 

ヤムカちゃんさん

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DMのプレイ風景を漫画化した投稿で話題。

 


地雷部-Logでは不定期に絵日記を担当していただけるそうです!
<本人コメント>:デュエマとまんがが好き。地雷部はとても混沌としているので怯えている。

 

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<本人コメント>
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のまろかさん

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王来篇開始直後の《聖魔連結王ドルファディロム》の記事や《禁時混成王ドキンダンテ》の記事で話題沸騰。

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先日のカード評価集に加え、鋭くゲームを分析する記事は必読です。

↓まだの方はこちらから合わせてお楽しみください!

jiraibu-log.hatenablog.com


<本人コメント>新参地雷部員。競技とカジュアルの狭間でゆらゆらあそんでいます。カード評価もデッキ紹介もカバレージも書きたい男(ヘドリアン)なのでそれなりに出没するよ。

 

OMOchiさん

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架空デュエマ投稿やイラスト活動をされていらっしゃいます。

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ご本人曰く活躍の場を広げたいそうで、バラエティに富んだ記事内容に注目です!
<本人コメント>活動3年目の絵描き。個人のYouTubeチャンネルを保有。活動の幅を広げる為にライターとして志願。

 

千藤ひかるさん

Twitter:@1010sendou)
Vtuberとして活動する地雷部看板娘。

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ブログ、動画活動と精力的にデュエマ活動をしていますが、たまに燃え尽きていることも…そんな千藤さんの個人ブログタイトルはずばり「人生限界録」。部内での活動記録にも注目です。
<本人コメント>Vtuberの千藤ひかるです!地雷部ブログ班唯一の女の子みたいで少し緊張してます(>_<)
見ていただける皆さんに楽しんでいただけるようなコンテンツを提供できたらと思っているので応援よろしくお願いします(*^◯^*)

 

末法さん

Twitter:@Mappo6359)
末法さんのはてなブログはこちら↓

mappochuris.hatenablog.com


デュエル・マスターズにさまざまな方面から挑戦するビートジョッキー。本人曰く「スナック菓子みたいな記事を目指す」そうなので、ご休憩のお供にいかがでしょうか?

<本人コメント>
"末法"チュリス。個人のブログで徒然なる事を書いたり書かなかったりしている。

 

以上今回ご紹介しました部-Log担当の皆様7名をを中心に部-Logを盛り上げて参ります!

地雷部員の皆様の中からゲスト参加していただこうと調整中ですので是非是非ご期待ください!
それでは今後ともどうぞ地雷部-Logをよろしくお願いします!

 

 

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